パブリッククラウドがテレコムキャリアの5G基盤へ進出。AWS、Azure、Google Cloudが5Gのインフラ向けサービスを相次いで発表
今回は「パブリッククラウドがテレコムキャリアの5G基盤へ進出。AWS、Azure、Google Cloudが5Gのインフラ向けサービスを相次いで発表」についてご紹介します。
関連ワード (基盤、業界、自前等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
スペイン バルセロナで2月27日、モバイル通信およびテレコム業界における最大級の国際的イベント「MWC Barcelona 2023」が開幕しました。
これに合わせてAWS、Microsoft Azure、Google Cloudが相次いでテレコム業界向けのクラウドサービスを発表しています。これまでテレコム企業が自前で構築することが当たり前だった通信網とコンピューティング基盤が、パブリッククラウドのサービスとして提供されようとしているのです。
AWS、Azure、Google Cloudが相次いで発表
AWSは2月21日、「AWS Telco Network Builder」を発表しました。
AWS Telco Network Builderは、テレコム企業がAWSで5Gなどの通信ネットワークをデプロイおよび管理するのに役立つよう設計されたサービスで、パッケージングとデプロイにはAmazon Elastic Kubernetes Service (EKS) を利用しています
2月26日マイクロソフトは「Microsoft Azure Operator Nexus」を発表しました。マイクロソフトは以前からテレコム業界向けの「Azure for Operators」を提供しており、2021年6月にはAT&Tの5Gモバイルネットワークおよび技術者を買収しています。
Azure Operator Nexusはそれらを新たにクラウドサービスとして集約したものといえ、テレコム企業がクラウドを利用したネットワークの構築や高度なAIと自動化による運用効率と回復力の向上、高度に分散したソフトウェアベースのネットワークのセキュリティ向上などを実現するとしています。
そして2月28日付けでGoogleがプレビューとして発表したのが「Telecom Network Automation」です。
Telecom Network Automationはクラウドを用いて5Gネットワークのデプロイと管理を実現するマネージドサービスです。キャリアグレードのKubernetesをベースに、マルチクラウド、マルチベンダ、クラウドネイティブな環境での自動化を実現するとしています。
キャリアグレードのサービスをパブリッククラウドが実現へ
これまでテレコム業界はダウンタイムがほとんど許されない高い品質の通信サービスを実現するために、自前の通信回線網やハードウェア、データセンターを用いていました。
しかし厳しい競争環境によるコスト削減圧力と、汎用のネットワークとサービス基盤であるパブリッククラウドの急速な進化によって高い品質が実現可能になったことなどが重なり、いまパブリッククラウドが急速にテレコム業界への進出を行おうとしています。
以前からその予兆は見えてきたとはいえ、今回のMWC Barcelona 2023での相次ぐ発表は、こうしたトレンドを明確に伝えるものになったと言えるのではないでしょうか。