PwCコンサルティング、JTの生成AI実証を支援–独自の検証基盤活用
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PwCコンサルティングは、日本たばこ産業(JT)が実施している、業務改善を目的とした生成AI活用に関する実証実験の第2フェーズを10月以降も支援すると発表した。第1フェーズでは一部の部署を対象に実施していたが、第2フェーズでは対象部門を拡大して展開する予定だという。
具体的には、2023年4~6月に両社が開発した、社内情報を参照可能な生成AI検証プラットフォーム「JT Group AI Concierge」(JAC)を活用する。同プラットフォームは、業務改善の共通基盤としてJTの安全なIT環境で開発したものだといい、公開情報と実業務で使用する。
第1フェーズでは、JACを活用している3部署から多くのニーズが寄せられ、業務効率化につながるという前向きな評価や改良点に関するコメントを得ている。第2フェーズに向けて、既に100件以上の実証実験希望が幅広い部署から申請されており、想定を上回る利用が見込まれるという。
第1フェーズでは、不動産室、人事部、法務部(CountryLegal)の3部署に同プラットフォームを提供し、実証実験に参加する社員は実際に生成AIを業務に取り入れ、活用のニーズを洗い出した上でワークショップに参加した。その中でそれぞれの部署の業務改善につながるユースケースのアイデア出しを行ったほか、JACのユーザビリティーや精度検証にも取り組んだ。
実証実験で活用したJACの主な機能は「GPT-3.5/4との対話ベースでのディスカッション」「社内独自情報に対する資料検索(要約文書付き)および自然文でのコミュニケーション」「生成された回答に対するGood/Badの評価付与」「より適した回答を得るためのプロンプト(指示文)Tipsの参照」「利用ログの集積および分析」となっている。
第1フェーズ後は、部門ごとのJACをベースとした個別システム開発、連携するSaaSの選定、JAC本体の改良、他部門へのさらなる展開を予定している。同実証においてPwCコンサルティングは、JACの環境構築、アプリケーション開発、JACへ読み込ませるデータの前処理、アルゴリズムのチューニングやログ解析などの技術検証、実証実験参加予定部門からのニーズ収集分析を含むワークショップの企画運営、次フェーズの検討などを担当している。
JTでは生成AIについてIT部が主導し、従来のAIと同様に適所での活用検討を開始していた。しかし実証実験を行うまでは、生成AIの業務への活用イメージが薄く、具体的なユースケースが浮かびにくいという課題に直面していた。