Webブラウザ上で3D/2Dモデルをぬるぬる動かせる「Babylon.js 6」正式版に。レンダリング性能が最大50倍、WASM化した物理演算エンジン搭載、液体のレンダリングも
今回は「Webブラウザ上で3D/2Dモデルをぬるぬる動かせる「Babylon.js 6」正式版に。レンダリング性能が最大50倍、WASM化した物理演算エンジン搭載、液体のレンダリングも」についてご紹介します。
関連ワード (対応、描画、活用等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
マイクロソフトは、Webブラウザ上で2Dや3Dモデルの高速なレンダリングなどを可能にするオープンソースのJavaScriptライブラリ「Babylon.js」の最新版「Babylon.js 6.0」正式版をリリースしました。
We are thrilled to officially announce the release of Babylon.js 6.0! The web just got a WHOLE lot more exciting!https://t.co/q0JVsQaTSd#babylonJS6 #gamedev #indiedev #webdev #Metaverse #3D #webgl #gamedevelopment #IndieGameDev #webdeveloper pic.twitter.com/owV6YLp1zc
— Babylon.js (@babylonjs) April 20, 2023
Babylon.jsは前バージョンの5.0でGPUの能力を最大限に活用できる新しいWeb標準の「WebGPU」にフル対応し、Webブラウザ上での描画能力を大きく向上させました。
参考:マイクロソフト、Webブラウザで3Dゲームがびゅんびゅん動く「Babylon.js 5.0」正式リリース、WebGPUにフル対応、iOS/Androidなどクロスプラットフォーム展開も
今回リリースされたBabylon.js 6.0では、さらなる大幅な性能向上が実現されています。
最大で50倍!の性能向上を実現
Babylon.js 6.0では新しく「Performance Priority Modes」(性能優先モード)が搭載され、これによりレンダリング性能が最大で50倍も向上したと説明されています。
Performance Priority Modesは3つに分かれており、デフォルトではこれまでと変わらない状態のBackward compatiblity mode(後方互換性モード)に設定され、Intermediate mode(中間モード)、Aggressive mode(積極モード)に変更することができます。Ingermediate mode、Aggressive modeと進むにつれて性能が向上しますが、その分コーディングにおける制約が増えていきます。
最大20倍速を実現する、WebAssembly化した物理演算ライブラリ
Babylon.js 6.0では、著名な物理演算ライブラリの1つであるHavok PhysicsがWebAssembly化されたプライグインとして搭載され、さらにこれを契機にPhysics APIが全面的に見直されました。
これによりBabylon.js 6.0は刷新された物理演算機能を備えるとともに、最大20倍速の物理演算性能が実現されました。
光の反射がより美しく、液体が流れるレンダリングも可能に
光が反射する様子を描画するScreen Space Reflectionsモデルもバージョン2として完全に書き換えられ、シーン全体に対して、より美しい光の反射を可能な限り高い性能で描画できるようになりました。
Webブラウザ上で60fpsの性能で液体が流れる様子もレンダリングできるFluid Rendering機能が新たに搭載されました。
物体のテクスチャの上にマテリアルを追加描画できるTexture Decalsなどの新機能も追加されています。
さらにこれまでベータ版だった、Babylonのシーンに対して複雑なデザインを作成できるGUIエディタが正式版となっています。
それぞれの新機能は以下のリンクから実際に動作するデモを試すことができます。
- Performance Priority Modes
- Havok Physics
- Fluid Rendering
- Screen Space Reflections v2
- Texture Decals
- GUI Editor v1