「Apple Vision Pro」向けの新OS「visionOS」–開発者が押さえておくべき17のポイント
今回は「「Apple Vision Pro」向けの新OS「visionOS」–開発者が押さえておくべき17のポイント」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Appleの新製品「Apple Vision Pro」ヘッドセットは、同社のエコシステムにおける全く新しいデバイスだ。Vision Pro自体については「WWDC 2023」の2時間以上にわたる基調講演で詳しく説明されたが、開発者向けの情報が明らかになったのは、その後開催されたイベント「Platforms State of the Union」でのことだった。
そのプレゼンテーションを見た筆者が、「visionOS」向けの開発に関してプログラマーが知っておくべき重要なポイントをこの記事にまとめた。まずは背景を少し説明しておこう。
visionOSは、Appleが「空間コンピューティング」と呼ぶ技術のために設計されたOSだ。同社はこのコンピューティングパラダイムを、誰もが慣れ親しんだ2つのコンピューティング、すなわちデスクトップコンピューティングとモバイルコンピューティングとは区別している。空間コンピューティングの特徴は、作業環境がユーザーの目の前に浮かんで存在していることだ。
「Shared Space」(共有スペース)に、アプリが並んで浮かぶ。複数のウィンドウが並んでいるが、それがデスクトップ上ではなく、空中にあるところを思い浮かべてほしい。
ユーザーは、空間内に平面として存在する「Window」(ウィンドウ)を1つまたは複数開くことができる。従来のビューとコントロールだけでなく、3Dコンテンツもサポートされており、同じウィンドウ内に3Dコンテンツを2Dコンテンツとともに表示できる。たとえばCADプログラムでは、オブジェクトが3Dで、ツールバーが2Dになるかもしれない。
ウィンドウ以外に、アプリは3Dの「Volume」(ボリューム)を作成可能だ。ボリュームにはオブジェクトやシーンを含めることができる。ウィンドウとの主な違いは、ボリュームは3D空間内で移動でき、あらゆる角度から見ることができる点だ。この違いは、店舗のショーウィンドウをのぞくのと、自動車の周りを歩きながら、前部、後部、側面の窓をのぞき込むことの違いといえる。
完全な没入感を求める開発者のために、専用の「Full Space」(フルスペース)を作成する機能が用意されている。これはゲームを全画面表示にするようなものだが、visionOSの体験では、その画面に完全な没入感がある。ここでは、アプリやウィンドウ、ボリュームが完全な没入環境内で動作する。
visionOSで使用される仮想パラダイムについて理解したところで、visionOS向けの開発について開発者が知っておくべき17のポイントを見ていこう。