日立製作所、2023年度第1四半期決算で「Lumada」の存在感がさらに拡大
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日立製作所は7月28日、2023年度第1四半期(2023年4~6月)の連結業績を発表した。売上収益は前年同期比10%減の2兆3224億円、Adjusted EBITAで同161億円増の1709億円、四半期利益で同328億円増の700億円だった。なお、連結合計から日立Astemoを非連結化するため、「今後の連結事業」での業績も発表した。それによると、売上収益は前年同期比12%増の1兆8283億円、Adjusted EBITAで同319億円増の1569億円、四半期利益で同326億円増の731億円になるとした。
今期は、大型事業を中心にした受注が堅調であることが示された内容となった。同社が公表した数値によると、日立エナジーの受注高は前年同期比69%増の1兆154億円、受注残が約3兆6000億円となっている。これは、同事業において3年分の受注残があるという計算だ。また、鉄道システム事業も受注高が同149%増の1905億円と大幅に増加。受注残は約4兆6000億円の規模になり、約5年分の受注残を抱えている計算になる。
そして、「デジタルシステム&サービス」も受注高が前年同期比11%増の7317億円、受注残は約1兆5000億円に達しているという。日立エナジーや鉄道システム事業に比べると、迫力に欠けるが、今後も高水準での安定成長が見込まれているのは確かだ。デジタルシステム&サービスは、2023年度第1四半期も増収増益の好調な結果となっている。
同セグメントの売上収益は、前年同期比8%増の5459億円、Adjusted EBITAが同31億円増の524億円。内訳をみると、フロントビジネスでは、交通・電力分野を中心に投資抑制の影響が続いたものの、Lumada事業が堅調に推移して増収増益となった。受注に関しても同17%増という高い水準で、金融BU(ビジネスユニット)や社会BUが大口案件を獲得したという。
またITサービスでは、セキュリティやクラウド関連、製造・流通向けサービスなどのLumada事業が堅調に推移し増収増益だった。同セグメントの中で唯一減益となったサービス&プラットフォームは、為替影響およびGlobalLogicが増収だったものの、北米および欧州における投資抑制の影響により、海外ストレージの売上減が影響したという。
代表執行役副社長 CFO(最高財務責任者)の河村芳彦氏は、「2023年度はストレージの新製品の投入がなく、厳しい状況が続く。販売チャネルの再構築、固定費の削減などを進めている。2024年度には新製品の投入を予定しており、市場シェアを拡大できる」とした。
なお、GlobalLogicは、前年同期比26%増の増収となり、Adjusted EBITA率が19%と高い収益性を維持している。今後は、北米および欧州での景気後退の影響があり、投資の遅れがあるものの、2023年度通期は売上収益で前年比22%増という力強い成長を見込んでいる。