日本経済新聞社、経理・財務業務の効率化に向け「Oracle Cloud ERP」導入–日本IBMが支援
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日本経済新聞社は、経理/財務業務の高度化を起点とした全社的なDX推進に向けて「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning」(Oracle Cloud ERP)とその製品群「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management」(Oracle Cloud EPM)を導入し、稼働を開始した。導入を支援した日本IBMが12月22日に発表した。
日本経済新聞社は制度/管理会計を支える経営基盤をOracleのクラウドで統合することで、経理/財務業務の高度化と経営の可視化を進め、全社的な事業と業務のDXに取り組む。日本IBMの経理/財務BPO(ビジネスプロセスアウトソージング)サービスも活用し、基幹業務システムの刷新と併せて継続的な業務改善のための基盤を構築した。
デジタルメディアの普及による顧客行動の変化や少子高齢化など、事業環境が大きく変化する中、日本経済新聞社は2030年に向けたグループ長期経営計画の実現に向け、「顧客サービス」「営業力」「業務」という3領域のDXを推進し、報道の質や経営効率を高めてきたという。さらに「News&Insights」「Brand Communication」「Decision-making」「Experience」の4つの事業ドメインを通して社会価値を提供し、持続的な成長を目指している。
今回導入したCloud ERP/EPMの経営基盤により、事業別収支の可視化と見込みの精緻化による「データに基づく経営判断」、経理定型業務の削減・省力化による「経理・財務領域の効率化」を目指し、2030年の営業利益率10%を目指す。
日本IBMは、Cloud ERP/EPM導入の経験を生かして計画段階から導入・稼働まで支援するとともに、標準化による業務への影響を考慮して要件定義の初期段階から業務変革推進チームを編成し、チェンジマネジメントを日本経済新聞社と推進した。
実機検証で見られた課題に対しては、業務標準化と最適なソリューションを検討するなどベストプラクティスを組み合わせたり、複雑な他システム連携を日本IBMでデザイン・搭載したりした。また、Cloud ERP/EPM導入に伴う業務標準化によってBPOの適用領域を広げ、BPOサービスではIBM地域DXセンターでAI、光学文字認識(OCR)、RPAを活用して業務の生産性を大幅に向上させたという。今後もプロセスマイニングによる可視化を進め、継続的な改善に取り組むとしている。
今回、日本経済新聞が採用したCloud ERPとCloud EPMは、既存データを活用した手法から将来の見通しに基づいて判断する予測型の経営管理を推進する。予算/見込策定では予算の迅速な集計が可能となり、効率的に精度の高い予算計画を作成するという。全社で組織やプロジェクトコードなどを統一してマスター管理を行うことで、事業、商品、プロジェクトなどの粒度を整備し、単年/複数年/年度をまたいだ収支管理が可能となる。これにより、経営層が求める切り口でのレポートを複数軸で自動出力し、新たな報告の要望に対して迅速に対応できる。
日本経済新聞社は日本IBMと共に、Cloud ERP/EPMを活用した経営基盤で経営情報を一元管理し、より精緻な予算づくりや実績の把握に努めるとしている。加えて、BPOを含め全社的な業務DXを推進し、業務の標準化による生産性の向上を目指している。