「Linux」でコマンドの実行にエイリアスを使うには–長いコマンドも1語で

今回は「「Linux」でコマンドの実行にエイリアスを使うには–長いコマンドも1語で」についてご紹介します。

関連ワード (Linuxノウハウ、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 筆者が毎日、コンピューターで最初にやることの1つは、アップデート/アップグレードを実行することだ。このプロセスは通常、以下の3つのコマンドで構成される。

 入力する文字数は、それほど多くない。唯一の問題は、前のコマンドが停止するまで、次のコマンドを入力できないことだ。ただし、以下のように、それらのコマンドを1つの長いコマンドに結合することもできる。

 この方法だと、前のコマンドが完了するのを待ってから、次のコマンドを入力する必要がなくなる。

 とはいえ、この長いコマンドを毎朝入力するのは、苦痛である。

 幸い、筆者は「Linux」を使っているので、作業を簡素化する方法が常に存在する。このケースでは、エイリアスを使用する。

 簡単に説明すると、エイリアスを使えば、コマンドの別名(エイリアス)として機能する1つの単語を登録することができる。つまり、以下のように入力する代わりに、

 以下の単語を入力するだけで済むようになる。

 すぐにsudoパスワードの入力を求められる。入力すると、3つのコマンドがすべて(順番に)実行され、update/upgrade/refreshのプロセスを筆者の代わりに処理してくれる。

 本記事では、エイリアスを使用する手順を説明する。この手順は非常に簡単で、Linuxの効率を大幅に高めてくれる。

 必要なもの:このプロセスに必要なのは、実行中のLinuxインスタンスだけだ。エイリアスは、ユーザーフレンドリーな「Ubuntu」から、非常に複雑な「Gentoo」まで、すべてのディストリビューションで利用できるので、使用するディストリビューションは何でも構わない。ここでは、筆者が現在常用しているLinuxディストリビューション「Ubuntu Budgie」を使って説明を進める。

 まず、Linuxデスクトップまたはサーバーにログインして、ターミナルウィンドウを開く。

 エイリアスを格納するファイルは.bashrcと呼ばれる。.bashrcファイルは、ユーザーがLinuxアカウントにログインしたときに実行される多数のコマンドと環境設定を保持するスクリプトだ。このファイル内には、事前定義された多数のエイリアス(例えば、ls -alFコマンドを表すll)を含むセクションがある。

 ここでは、先ほど説明したアップグレードプロセスのエイリアスを作成する。実行するコマンドは、使用するディストリビューションによって決まることに注意してほしい(例えば、「Fedora Linux」の場合はaptの代わりにdnfを使用する)。

 以下のコマンドを実行して、.bashrcファイルを開く。

 # some more ls aliasesで始まるセクションが表示されるまで、下にスクロールする。そのセクションの下に新しいエイリアスを追加する。

 まず、これから作成するエイリアスがどんなものなのかを後で把握できるように、コメントを追加する。そのコメントは、以下のようなものでいいだろう。

 その下に、以下のようなエイリアスを追加する。

 以下のように分割すると分かりやすい。

 aliasという単語は、その後に続くものがエイリアスであることをbashに知らせる。SHORTCUTは、後続のコマンドのショートカットとして、エイリアスに使用したい単語である。COMMANDは、エイリアスで実行したい実際のコマンドを一重引用符で囲んだものだ。

 ファイルを保存して閉じる。

 今開いているターミナルウィンドウを閉じないでほしい。代わりに、2つ目のターミナル(または現在のウィンドウ内に新しいタブ)を開いて、エイリアスとして登録したショートカット(この場合はupdate)を入力する。updateコマンドが実行されるはずだ。うまくいった場合は、Linuxでの最初のエイリアスの作成に成功したということだ。

 ただし、Ubuntuベースのディストリビューションを使用していない場合は、エイリアスに対して実行するコマンドが異なることに注意してほしい。また、snapパッケージを使用しないディストリビューションのユーザーは、snapの部分を削除するか、あるいは、flatpak refreshコマンドに置き換えた方がいいだろう。

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