生成AI活用に全力投球の香港大学、ルールを設けて授業や課題で積極利用

今回は「生成AI活用に全力投球の香港大学、ルールを設けて授業や課題で積極利用」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 学校の中には人工知能(AI)の利用を制限しているところもあるが、香港大学(HKU)はこの技術の活用に全力で取り組んでおり、教員と学生の両方に利用を促している。

 同大学は、教員や学生に対してMicrosoftの「Azure OpenAI Service」やOpenAIの「ChatGPT」や「DALL・E」などのさまざまな生成AIツールへの無料アクセスを提供し、この取り組みを支える計画だ。

 この数カ月間はChatGPTへの無料アクセスを提供してきており、6月に生成AIの利用ポリシーを導入した。9月に始まる新学期からは、他のツールも追加して選択肢の幅を広げる予定だ。

 HKUは、話し言葉、書き言葉、視覚表現、デジタルコミュニケーションに加えて、生成AIを学生が身に付けるべきリテラシーの5つ目に位置づけている。

 教育や学習目的での生成AIへの無料アクセスに加えて、AIツールの効果的で責任ある利用に関するトレーニングやオンラインコースなどの、ほかのリソースも提供していくという。

 HKUが策定したポリシーでは、教員に生成AIを活用して学生の学びを最大限に高める工夫を行うことを求めている。例えばこれには、分析的思考を養ったり、「創造的で魅力的」な活動や、個々の学生にカスタマイズされたコンテンツを生み出すことなどが含まれる。

 また、教員に対して、「公正かつ公平な」評価を行うための仕組みを考案した上で、学生の成果を評価するために生成AIを使用することも推奨している。HKUは、その目的は「生成AIが効果的かつ責任ある形で利用されるようにし、最高水準の学問の誠実性を維持する」ことだと述べている。

 同大学によれば、教員は、生成AIを使用した課題評価に伴うリスクを緩和するために、期待されている成果を明確に説明するとともに、授業で与えられた作業や課題でどのように生成AIツールを利用したかについての記載方法の指針を提示しなければならないという。

 そのほか、学生に提出課題で生成AIツールを利用するインセンティブを与えるために、デバイスを使用しない試験や、学生同士による相互評価などのほかの評価方法を利用することも推奨されている。

 同大学は、生成AIを教育に効果的に取り入れ、新しく出てきた課題を解決できるように、教員、学生、IT管理者などの関係者が参加する形で、定期的に取り組みの評価を行うと述べている。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
EVのLucid MotorsがSPAC合併で上場へ、2021年下期に北米でLucid Airの販売開始
モビリティ
2021-02-25 17:51
ベルク、従業員同士の称賛文化醸成や企業理念の浸透を支援するアプリ導入
IT関連
2024-06-21 22:03
カオスエンジニアリングとは、実験を通してシステムの弱みを明確にすることである。カオスエンジニアリングから継続的検証へ(後編)。JaSST'23 Tokyo基調講演
CI/CD
2023-04-25 11:37
小野薬品と日鉄ソリューションズ、統合データ活用基盤を構築–新薬創出を支援
IT関連
2022-11-13 04:30
量子科学技術研究開発機構、Adobe Signで契約業務を電子化
IT関連
2021-07-07 08:28
Clubhouseはラジオ業界の“黒船”か 番組制作の現場の視点は (1/3 ページ)
くわしく
2021-03-29 11:54
「データ仮想化」でSalesforce、kintone、Shopifyなど主要な100以上のSaaSやDBMSにノーコードでアプリや表計算からアクセス可能に[PR]
CData
2023-04-24 08:15
IBMと東大ら5大学、日米韓で4万人の学生に量子教育を推進
IT関連
2023-12-16 18:22
大和総研、大和証券のグローバルマーケット部門向け受発注分析基盤にクラウドDWHを採用
IT関連
2023-12-13 17:39
キンドリル、日本法人の新社長を任命–上坂氏はエグゼクティブアドバイザーに就任
IT関連
2024-02-03 22:06
仕事用アプリをコマンドやショートカットで使いやすくするSlapdashが約4億円を調達
ソフトウェア
2021-03-20 12:29
Google、揺れやミスのある住所表記を検証、正確な住所の推定、標準的な住所表記などを出力する「Address Validation API」正式リリース。米国や欧州などから順次展開
Google
2022-11-11 02:21
公務員のテレワーク進まず 住民との窓口多く対応に苦慮
IT関連
2021-01-16 18:27
2023年のデジタル変革を形成する7つのトレンド
IT関連
2022-11-16 06:29