長崎大とNECノルウェー子会社、熱帯感染症のユニバーサルワクチン設計を研究

今回は「長崎大とNECノルウェー子会社、熱帯感染症のユニバーサルワクチン設計を研究」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 長崎大学とノルウェー・オスロに拠点を置くNECの子会社NEC OncoImmunity(NOI)は、熱帯感染症分野においてAIを活用してユニバーサルワクチンを設計する共同研究を開始した。長崎大学、NEC、NOIが8月21日に発表した。ユニバーサルワクチンとは、特定の病原体について、個別のウイルス株だけでなくウイルスファミリーに含まれる別のウイルス株にも有効性が期待されるワクチン。

 2021年6月、ワクチンを国内で開発・生産する国家戦略として「ワクチン開発・生産体制強化戦略」が策定された。同戦略に基づき2022年4月、日本医療研究開発機構(AMED)の先進的研究開発戦略センター(SCARDA)が「ワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業」を公募し、同年8月に長崎大学をシナジー拠点の一つに採択した。同研究は、採択事業の一環として実施される。

 同研究では、最先端のAIを活用し、熱帯地域で流行している特定の病原体ごとに幅広く予防効果を発揮するユニバーサルワクチンの設計を目指す。NOIは、AIを活用してT細胞やB細胞といった免疫機構を活性化するユニバーサルワクチンを設計する。長崎大学は、最先端の研究基盤と熱帯病フィールド拠点で採取される感染症回復期の試料を用いて、効果的なワクチン開発に向けた検証データを収集する。

 同研究の一環として、長崎大学は同大の熱帯医学研究所に「感染ゲノム学分野」を設置。この分野には、NOI チーフサイエンティフィックオフィサーのTrevor Clancy氏が教授として着任し、開発にはNECのワクチン創薬に携わるメンバーも参画する。これにより、AIやコンピューター技術を採用した熱帯病基礎研究を推進し、感染症における免疫機構の関係性解明を目指すとしている。

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