三重県、産業廃棄物関連の問い合わせ対応にAIチャットボットを活用
今回は「三重県、産業廃棄物関連の問い合わせ対応にAIチャットボットを活用」についてご紹介します。
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三重県は、AIを活用したチャットボット「HUEチャットボット」を導入した。同製品を提供するワークスアプリケーションズ(WAP)が発表した。
HUEチャットボットは、290万語の日本語辞書を搭載し、ワークス徳島人工知能NLP研究所が開発した自然言語処理(NLP)技術を併せて活用することで、日本語の「揺らぎ」に対応。そのため、利用者が大規模な辞書を登録せず、用意するFAQ(よくある質問)数を削減できるとしている。
WAPが公開前に精度チューニングをすることでより正答率を向上でき、三重県では、初めにFAQを登録した時点では質問に対して正しく回答した割合は85.6%だったが、チューニングの結果、94.0%まで正答率を上げることができたという。
精度チューニングでは、FAQや想定される問い合わせ、業界や社内特有の用語のほか、多くのキーワードや会話ストーリーをHUEチャットボットの人工知能に覚えさせる。また、管理画面からプログラミングの知識を持たない人でも固有の辞書を登録できるため、さまざまな業界・分野に対応できるという。さらに内規程や各種マニュアルなどのファイルをアップロードすると、AIがアップロードファイルを参照して回答することができるため、FAQを用意する作業自体がなくなり、大幅な業務効率化が期待できる。
三重県は、産業廃棄物に関連するウェブサイトに「みえ産廃申請案内チャットボット」としてHUEチャットボットを設置し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律や、産業廃棄物関連の届け出や報告についての問い合わせに対応している。
2023年度は、産業廃棄物収集運搬業の許可の申請や処理実績の報告に関することなど4項目についてチャットボットで回答しており、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語での対応も可能になっている。
約100件のFAQを登録し、導入準備に入った2022年12月から、わずか1カ月で運用を始めることができたという。1月10日から3月末まで公開したところ、約3カ月で計345件の事業者などからの問い合わせに対応した。24時間いつでも問い合わせに迅速に回答することで、関係する事業者の利便性を向上させ、届け出や報告に関わる業務効率化を実現できたという。
業務時間外でも回答できる上に、職員の対応時間が削減されるなどの効果が認められたことから、2023年度も引き続き効率化や利便性の向上のためチャットボットを利用していくという。