鴻池運輸、現場DX基盤で車両点検や新人教育を効率化
今回は「鴻池運輸、現場DX基盤で車両点検や新人教育を効率化」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
鴻池運輸は、現場の管理業務をデジタル化するクラウドサービス「カミナシ」を多摩営業所に導入した。車両点検業務や新人ドライバー教育の効率化に役立てている。サービスを提供するカミナシが9月12日に発表した。
鴻池運輸は、「技術で、人が、高みを目指す」をキーワードに配送業務や管理業務のデジタル変革(DX)を推進している。その背景の一つには物流の「2024年問題」がある。働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、「自動車運転の業務」に対して年間の時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する諸問題だ。
同社では、営業所単位で取引先や取り扱う荷物に特色があり、それに伴って業務内容も異なるため、営業所単位でのDXを推進する動きがあったという。多摩営業所は、車両点検業務のデジタル化・均質化、また新人ドライバーへのノウハウ共有の効率化、加えて点検結果を確認・管理する業務の効率化・電子化を目的にカミナシの導入を決めた。
カミナシは、作業チェックなどの現場業務をデジタル化する現場DX基盤。これまで紙帳票や「Excel」で行っていた手書き情報のデータ化から集計、報告など、作業をノーコードでアプリにすることで、現場での正しい作業指示のの徹底やチェックデータのリアルタイムな一元管理を実現する。
鴻池運輸の多摩営業所は、慢性的なドライバー不足のため、免許取得のサポートも含めた未経験者の採用を実施し、人材確保を最優先課題として取り組んでいる。取り扱う荷物によって車両が変わることから、安全運行のための車両知識を正しく、かつ効率良く新人に教育できる体制が現場では求められていた。
カミナシの導入により、熟練ドライバーの車両点検ノウハウを基に点検内容を見直し、画像を用いて説明できるようになったため、点検のポイントや手順が新人ドライバーにも明瞭になり、育成コストや点検業務の効率化に大きく寄与した。
また、これまでの車両点検は全て紙帳票でのチェックだったため形骸化していたり、管理者によるチェック・承認作業に時間がかかっていたりした。その作業がデジタル化したことで、ドライバーがスムーズに業務に取り掛かれるようになり、管理者の業務効率化につながっただけでなく、毎月1000枚以上発生していた紙帳票も削減した。
今後は、点検業務の見直しや管理業務の効率化、ペーパーレス化などの成果を踏まえ、車両点検以外にも、倉庫などの温度管理や清掃記録など、紙で運用している業務のデジタル化に順次着手する予定としている。