NECと静岡市、AIで児童相談所の業務負荷を軽減するシステム構築
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NECは静岡市と共同で、AIを活用して児童相談所の業務負荷を軽減するシステムを構築すると発表した。2022年12月〜2023年3月、同システムの実証実験を実施したところ、対応の質が約54%向上するとともに、業務時間が約33%削減された。2024年4月から同市の児童相談所で運用する。
同システムは、これまでの相談対応におけるノウハウを学習したAIが過去の類似事例などを提示する。これにより経験の浅い職員をサポートするほか、音声認識AIによる記録業務の効率化により、職員の負荷軽減を実現する。なお、NECソリューションイノベータのホワイトボックス型AIを搭載しており、AIが提示した情報の選定根拠が確認できる。
AIに学習させるのは、児童相談所内のリスクアセスメントデータと、それにひも付くベテラン職員の知見やノウハウ。児童虐待対応における通告/調査/処遇時の各段階に応じて、通告内容の過去類似事例や、ベテラン職員からのアドバイスなどの有益な情報を提示するという。
また、音声認識AIを活用して面談記録や会議の文字起こしを自動化する。児童相談における専門的な用語を学習したAIを搭載しているため認識精度が高く、記録業務の効率化が見込まれる。加えて、虐待の初動対応は厚生労働省が示した「48時間ルール」に基づきスピード感を持って行われるため、音声入力やタブレット端末へのタッチ入力を採用してシステム操作の手間を最小限に抑えるよう設計している。