これからのワークスタイルはどうあるべきか–IBMとシスコの取り組みから探る
今回は「これからのワークスタイルはどうあるべきか–IBMとシスコの取り組みから探る」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営、松岡功の一言もの申す等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
これからのオフィスの在り方を含めたワークスタイルはどうあるべきか。日本IBMとシスコシステムズがそれぞれ開いた会見で、興味深い話を聞くことができたので、今回はその内容を取り上げる。
日本IBMは先頃、東京・虎ノ門の「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」に本社を移転したのを機に会見を行うとともに、新オフィスをメディアに公開した。その内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは会見で同社 代表取締役社長の山口明夫氏が自社の取り組みを基にこれからのワークスタイルについて話した内容を取り上げる(写真1)。
「当社は社員をはじめ、お客さまやパートナー企業が集まりやすい場所に物理的なオフィスを設けるとともに、バーチャルでも柔軟に集まれる環境を整備している。それによって、多様で活発な議論、そしてイノベーションにつながるアイデアをどんどん創出できるようにしていきたい。そうしたオフィス環境で、縦の役職の階層や横の事業部門の壁といった従来の組織上のネックも取り払い、フラットにみんなで何をするのか、やらなければならないのかを議論し、アクションを起こしていけるようにしたい」
同氏はさらに、オフィスの在り方について次のように語った。
「当社は、東京で言えば、虎ノ門、箱崎、丸の内などに大きな事業所があり、その下に新宿、渋谷、品川などにあるサテライトオフィス、さらにその下に時間単位での貸しオフィスを使用できるようにしている。それに在宅勤務を加えれば、大きく4つのカテゴリーで、自分が一番働きやすくて結果を出せる場所を選び、働く時間の使い方も考えながら仕事ができる。そういうワークスタイルで活動する会社を実現しつつある」
この山口氏の話を踏まえて、同社 執行役員 トランスフォーメーション&オペレーションズ担当の小野健二氏が紹介した3つの図が興味深い内容だったので、以下に取り上げておく。
図1は、1970年代からの日本IBMのオフィス形態の変化を示したものだ。
小野氏は、「オフィス環境を社員の働き方に連動してトランスフォーメーションしてきた」と説明した。そして今、「フレキシブル・ワークスタイル」とあるのが、山口氏が話した内容を表現したキーワードである。
図2は、同社が「お客さまや社会、社員に対して」目指す姿を記している。
小野氏によると、「当社はこれらの目標達成に向けてさまざまな取り組みを行っており、オフォス戦略もその重要なポイントの1つ」とのことだ。
図3は、図2の目指す姿を実現するこれからの日本IBMの行動様式を従来と比べながら記したものである。
小野氏は、「これからの行動様式に合わせてオフィスをどう整備していくか。慎重でありながらも大胆に取り組んできた結果が、新本社をはじめとした、フレキシブル・ワークスタイルを実現するワークプレイスの姿だ」と力を込めた。