真のモダナイゼーションに向けたクラウド活用の最適解

今回は「真のモダナイゼーションに向けたクラウド活用の最適解」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営、CIOの「人起点」DXマニフェスト等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 本連載は、「CIOの『人起点』マニフェスト」をテーマに、Ridgelinezの最新の知見をお届けしている。今回のテーマは、「真のモダナイゼーションのためにクラウドのメリットをどう最大化するか?」だ。ビジネスに不可欠なインフラとして定着しつつあるクラウドだが、その本質を正しく理解し、新たな成長基盤としての価値を十分に享受できている企業はまだ少ない。そこで本稿は、ITシステムのモダナイゼーションにおけるクラウド活用の最適解について考えてみたい。

 ビジネス環境の変化に柔軟に適応するためのITシステムのモダナイゼーションは、企業にとっての永続的な課題である。その基盤として、全世界で急速に利用が拡大しているのがクラウドだ。最新テクノロジーを活用した新たなビジネス価値の創出を目指す企業にとって、いかにしてクラウドを活用するかは最重要のIT課題の一つと言っても過言ではない。

 このことは、国内外のクラウド市場の成長スピードからも明らかだ。総務省の「令和5年版 情報通信白書」によると、世界のパブリッククラウドサービスの市場規模は2020年に3281億ドルだったのが、2023年には5973億ドルと約180%に拡大。この成長は今後も続き、2026年には9152億ドルに達すると予想されている。国内においても、2023年に2兆5000億円超だった市場規模は、2026年には4兆円を超えるとされており、世界と同様に急速な需要の高まりが見込まれる。

 現在、世界のクラウド市場をリードするサービスとしては、「Amazon Web Services(AWS)」「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」など、いわゆる「クラウドハイパースケーラー」と呼ばれる4つが広く知られている。

 ここで一つ注目しておきたいのは、現在のクラウド市場の主戦場が生成AIに移行しつつあり、各ベンダーもこの分野に大きな投資を行っているということだ。生成AIを支える大規模言語モデル(LLM)はもちろん、さまざまな機能を組み合わせたマネージドサービス、さらには自前の半導体開発など、各社が生成AI関連のサービスでしのぎを削っている。このように最新テクノロジーを活用したサービスが次々と誕生する点も、クラウドがITシステムのモダナイゼーションの基盤として大きな期待を集める理由だと言えるだろう。

 クラウド活用の急速な拡大に伴い、企業ユーザー側に新たな課題も浮上している。その筆頭がコストの問題だ。インフラの運用保守をベンダー側で行うクラウドサービスは、ユーザーの負担を軽減し、さらに使った分だけ支払う従量課金によるコスト削減効果が大きなメリットとされてきた。しかし、この点には注意が必要だ。確かにスモールスタートの初期段階においては、物理インフラへの投資が不要になることもあり、多くのケースでコストメリットを得られるが、クラウドの活用領域が広がるにつれて、このメリットもいずれ限界を迎えることになる。

 では、多くの企業が気づき始めたクラウドコストの問題について、最高情報責任者(CIO)は、どのような対策を講じていけばよいのだろうか。Ridgelinezでは、単なるコスト削減のためだけの対症療法ではなく、「アーキテクチャーの最適化」によるITシステムのモダナイゼーションを「コストの最適化」につなげていく考え方を提唱している。

 企業のクラウド移行が加速している背景には、最新テクノロジーを活用した新たなビジネス価値の創出という目的があることは言うまでもない。しかし、コスト削減のプレッシャーによって新たなテクノロジーの恩恵を享受できないのであれば、この目的は破綻してしまう。こうしたことから、Ridgelinezが支援するクラウド移行プロジェクトにおいても、その多くで「アーキテクチャーの最適化」と「コストの最適化」の両立が重要なテーマとなっている。

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