primeNumber、韓国・インドの先に見据える欧米市場
今回は「primeNumber、韓国・インドの先に見据える欧米市場」についてご紹介します。
関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
primeNumberがデータ基盤支援サービス「trocco」の海外展開を始めてから2年がたち、その成果が少しずつ形になってきたようだ。2023年11月には韓国のマネージドサービスプロバイダー(MSP)と協業し、2024年2月にはインドに進出すべく現地でビジネス開発チームを発足させた。
同社で国内外のビジネス領域全般を統括する取締役執行役員で最高執行責任者(COO)の下坂悟氏は、海外展開のこれまでを次のように振り返る。「多くの企業が海外に進出するとき、まず米国を検討すると思うが、われわれは韓国・インドを選択した。米国や欧州には大きなニーズがあるが、競争相手が多いレッドオーシャン市場になる。事業としてしっかりと収益を上げながら、われわれが持つ既存のリソースやナレッジを生かせる市場はどこであるかを試行錯誤しながら選定していった」
その成果の一つが、韓国大手のMSPであるMEGAZONECLOUD(メガゾーンクラウド)とのパートナー契約の締結になる。今回の提携により、クラウドサービスの選定からデータ分析環境の構築、実際のデータ活用まで一気通貫したサポートを韓国企業に提供する。primeNumberは、MEGAZONECLOUDのネットワークを活用し、韓国・アジアでの販路拡大を狙っている。
下坂氏は、韓国市場について「2月初頭の時点で商談が20件弱、概念実証(PoC)が4件ほど進んでいる。日本と比べて韓国はデータ活用の成熟度が3年ほど遅れている。オンプレミスの文化がものすごく強かったが、この数年でSaaS市場が拡大している。オンプレミスの環境以外にもデータが点在するようになり、これらのデータを収集・活用したいと考える韓国企業が増加するとみている」と話す。また、「われわれがこれまで日本市場で培ってきた経験を生かせる」と強調した。
もう一つがインドへの進出になる。インド南部に位置する都市ベンガルールでビジネス開発チームを新たに発足し、現地での事業拡大を目指している。同国では、政府主導で国家デジタル政策「デジタル・インディア」が推進され、官民のデータ活用基盤「India Stack」の整備が進められている。これによって、インドのデータ分析/活用市場は今後さらに拡大すると推測し、同国への進出を決めた。
「インドは通信や電力などのインフラが脆弱なこともあり、クラウド化が若干遅れていたが、近年は急速に環境が改善されていている。Amazon Web Services(AWS)、Google Cloudなどもインドのデータセンター投資を強化しており、今後さらに成長していくとみている」(下坂氏)
インドでは、クラウド事業者やデータ活用支援企業などとパートナー契約を結び、提案活動を一緒に進めていくとしている。下坂氏は「インド人のグローバルネットワークは世界各地に広がっている。インド市場の先には欧米市場があり、インドはその足掛かりとしてとても重要な意味を持っている」と強調した。