「Linux」でのファイル/フォルダー管理で知っておくべきコマンド5選

今回は「「Linux」でのファイル/フォルダー管理で知っておくべきコマンド5選」についてご紹介します。

関連ワード (Linuxノウハウ、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 「Linux」の基本サービスには、1000種類以上のコマンドがある。デスクトップに移行すると、その数はさらに増加する。例えば、「Pop!_OS」の/usr/binには1615種類のコマンドがあり、/usr/sbinには609種類のコマンドがある。つまり、使用できるコマンドが2000種類以上存在する。

 Linuxユーザーが一生のうちに使用するのは、それらのコマンドの1%程度だろう。ファイルとフォルダーの管理に使用するコマンドに関して言えば、その数はさらに少なくなる。

 筆者は過去の記事で、すべてのユーザーが学ぶべき5つのLinuxコマンドを紹介済みだ。それらのコマンドはすべてファイルとフォルダーの管理にも関連するものだった。しかし、学習すべきコマンドはほかにもある。将来のある時点で、それらの基本的な5つのコマンドでは対応できない複雑なタスクを実行する必要が生じるはずだ。そのときに備えて、本記事では、次に学ぶべき5つのLinuxコマンドを紹介する。

 mkdir(make directoryの略)はその名の通り、ディレクトリーを作成するコマンドだ。新しいディレクトリー(「フォルダー」とも呼ばれる)を作成する必要があるときは、このコマンドを使用する。最も基本的な使用法は、以下の通りである。

 FOLDERは作成したいフォルダーの名前だ。

 このコマンドを実行すると、現在作業しているフォルダー内に新しいフォルダーが作成される。今、~/Documentsにいて、ホームディレクトリーのルートに「TEST」というフォルダーを作成したいとしよう。その場合、コマンドは以下のようになる。

 それでは、~/TEST/project1を作成する必要があるが、まだ~/TESTを作成していない場合は、どうすればいいのだろうか。-pオプションを使用して、以下のようなコマンドを作成すれば、それを実行できる。

 上記のコマンドは、最初にTESTを作成した後、そのフォルダーの中にproject1を作成する。

 lessコマンドは、ファイルの内容を表示するのに使用される。例えば、/etc/samba/smb.confの内容を表示したい場合は、以下のコマンドを実行する。

 lessに関して、筆者が気に入っているのは、対象のファイルが一度に1ページずつしか表示されないことだ。つまり、ファイルをスクロールして、1行ずつ確認していくことができる。筆者は、ファイルを表示したいときに、lessコマンドを使うことが多い。ファイルを編集する必要がない場合は、特にそうだ。

 catコマンドは、複数のファイルを結合して、標準の出力(ターミナル)に表示するコマンドだ。基本的に、catはファイルの内容をターミナルウィンドウに表示する。lessと違って、catの出力をスクロールすることはできない(ターミナルウィンドウでそれが可能な場合は除く)。例えば、/etc/fstabの内容を表示したいとしよう。それは以下のコマンドで実行可能だ。

 あるいは、あるファイルの内容を別のファイルの末尾に追加したいこともあるかもしれない。そういうときに、catは真価を発揮する。例えば、TEST/project1/file1.txtとTEST/project1/file2.txtというファイルがあり、file1.txtの内容をfile2.txtの末尾に追加したいとしよう。その場合、コマンドは以下のようになる。

 file2.txtの内容を表示すると、file1.txtの内容が末尾に追加されていることが分かる。

 これは非常に簡単だ(そして、初歩的である)。空のファイルを作成したい場合は、touchを使って、以下のようなコマンドを実行するといい。

 filenameは、作成したいファイルの名前だ。

 もちろん、touchの主な目的はファイルのタイムスタンプを変更することだが、ほとんどのユーザーは、空のファイルを作成するためにtouchを使用している。これがどのように機能するのかを以下の簡単な例で説明しよう。

 上記のコマンドで重要なのは、>と>>の違いだ。>演算子はファイルの内容を上書きし、>>演算子は新しいテキストをファイルの末尾に追加する。

 cdコマンドを使用すると、Linuxのファイルシステム階層内を移動できるが、ある時点で、自分が今どのディレクトリーにいるのかを知る必要が生じるかもしれない。しかし、ターミナルでは、何の手がかりも得られない。それを知るには、現在の作業ディレクトリーの名前を出力するpwdを使用する必要がある。例えば、/var/www/html/site1にいるときに、pwdコマンドを実行すると、/var/www/html/site1が出力される。pwdを使用することはそれほど多くないかもしれないが、自分が今どこにいるのかを知る必要が生じた際には、pwdを重宝するはずだ。

 Linuxでファイルとフォルダーを管理するために知っておくべき5つのコマンドの解説は、以上である。これらと前の記事で紹介した5つのコマンドを習得すれば、準備は完了だ。

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