リコージャパン、新事業戦略を発表–AI、セキュリティ、脱炭素ソリューションを強化

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 リコージャパンは8月21日、2024年度の事業戦略を発表した。2024年度の強化ポイントとして、「AI」「セキュリティ」「脱炭素ソリューション」の3点を掲げている。

 戦略を発表した代表取締役 社長執行役員の笠井徹氏は、「お客さまの関心が最も高いのはAIであり、同時にデジタル化されたデータを守ることにもしっかりと取り組む必要がある。また、最も大きな社会課題の脱炭素は、お客さまの関心は高いが、実行する人がいないことが中小企業が抱える課題になっている。お客さまが何をしたいのかを起点として、それを実現していくためのソリューションを伴走して提供していく。リコージャパン自らが実践したAI、セキュリティ、環境の成果を提供できる点も強みになる」と述べた。

 強化ポイント1つ目のAIに関しては、7割の企業がAI未導入であることに加えて、AIの活用方法が不明瞭であること、社内の理解不足や人材不足がAI導入の障壁になっていることを指摘した。社内実践と伴走サービスにより「お客さまが使えて使いこなせるAI」を提供するという。

 同社内のAIの実践では、社員からの問い合わせに対応する「FAQ支援AI」、営業支援(SFA)と顧客関係管理(CRM)にAIを組み合わせて、購買履歴や営業日報などから推奨商品を表示する「レコメンドAI」、請求書処理業務を効率化する「文字認識AI」の活用などで実績があるという。また、約800人のMicrosoftソリューションエバンジェリストにより、社内の「Copilot for Microsoft365」の利用も促進しており、この実践を基に業務効率化につなげる提案ができるという。Copilot導入に関しては、導入支援ワークショップ、環境構築サービス、業務整理・改善提案、プロンプトハンズオン、生産性向上サービスを提供していることも示した。

 さらにリコーは、8月21日に日英中の3言語に対応した700億パラメーターの大規模言語モデル(LLM)を発表。製造や医療機関、公的機関でLLM構築を支援していくという。笠井氏は、「専門性の高い職種で今後プライベートAIを活用するケースが増えていくだろう」とした。

 2つ目のセキュリティでは、脆弱(ぜいじゃく)性情報を悪用して第三者がシステムに侵入し、アカウントを窃取するケースが増加していることなどを指摘した。「いまや侵入が避けられないことを前提にした対策が必要であり、入口対策だけでなく、内部対策、出口対策などセキュリティ全般にまつわる幅広いラインアップの中から最適なソリューションを提案していく必要がある。セキュリテイポリシーを定め、弱いところを洗い出し、防御、検知、対応、復旧までを含めて伴走したサービスを提供していく」(笠井氏)とした。

 リコージャパンは、社員全員参加の「事業に寄与するISMS」を継続的に実践。また、全国81拠点のライブオフィス「ViCreA」で社内実践の詳細に紹介しており、セキュリティの実践事例も紹介しているという。

 さらに、デジタルデータソリューションとの提携により、同社が持つセキュリティ対策製品「DDHBOX」の販売を強化。スクラムシリーズのひとつとして提供し、2024年4月~7月の4カ月間だけで、前年通期実績の約2倍を販売。今後、さらに販売に弾みがつくと予測している。

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