パナソニック コネクト、新システムで物流倉庫をデジタル変革–人手不足にデジタル化で対応

今回は「パナソニック コネクト、新システムで物流倉庫をデジタル変革–人手不足にデジタル化で対応」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。

　パナソニック コネクトは1月15日、サプライチェーンの現場業務を効率化／デジタル化するシステムとして、倉庫実行管理システム「ZetesMedea（ゼテス メディア）」、データコラボレーションプラットフォーム「ZetesZeus（ゼテス ゼウス）」の提供を開始すると発表した。深刻化する人手不足や高齢化、長時間労働の抑制など、労働環境の改善を目指す。提供開始は2月。

　ZetesMedea、ZetesZeusは、ベルギーに本社を置くサプライチェーン実行系ソリューション企業であるZetes（ゼテス）製のシステム。パナソニック コネクトは、2017年にZetesを100％子会社化している。

　既に2018年に配送可視化ソリューションである「ZetesChronos（ゼテス クロノス）」の国内提供を開始しており、ZetesMedea、ZetesZeusは、ZetesChronosに続く国内導入になる。

　ZetesMedeaは、紙や目視などアナログで管理していた物流倉庫内の業務をデジタル化するシステム。「多くのアナログ作業が存在し、現場の運用の工夫や作業者の努力によって、日々の安定した出荷を維持している。現場では紙や目視でピッキングや検品した後、データを手入力してデジタル化しているケースもある。このような属人的なオペレーションは、（人手不足が加速する中）今後、対応が難しくなってくる」（パナソニック コネクト 現場ソリューションカンパニー 現場サプライチェーン本部 SCM事業センター ダイレクター 小笠原隆志氏）と現状を説明する。

　ZetesMedeaは、基幹システムを維持したまま、最小限のカスタムインターフェースで経営管理システム（ERP）などと連携し、入庫から出庫までの業務をアップデートできることが特徴。「ピッキング作業だけ、棚卸し作業だけなど、段階的な導入ができ、導入費用も抑えられる。既存システムを維持したまま導入ができるので、システム改修による現場作業への影響を最低限にとどめる」（小笠原氏）とメリットを強調する。

　既に導入している海外の大規模倉庫では、現状の業務に沿った形でデジタル化を進め、約半年で導入を完了した実績も持つ。また、検品に使用するハンディーターミナルへの対応や、将来的には自律走行搬送ロボット（AMR）などとの連携も想定しているとのこと。「倉庫の完全自動化にも対応できる形を目指す」（小笠原氏）と将来も見据える。

　ZetesZeusは、荷待ち、荷役などドライバー負荷の軽減を目指すデータコラボレーションプラットフォームだ。ドライバーの長時間労働が深刻な社会問題となる中「荷待ち時間や付帯作業などの具体的なデータが不足している」（小笠原氏）点に着目し、ZetesChronosの管理者画面やドライバー端末の入力情報の連携により、現場の実態を可視化。ドライバーの業務負担の軽減を狙う。

　ドライバー別、拠点別、荷物別など、さまざまなデータ分析ができ、ダッシュボード画面上で、過去の実績データとの比較も可能。配送先や集荷先の到着時刻や出発時刻、作業開始時刻などをドライバー端末から自動集計することで、作業の実態を把握する。

　今後、パナソニック コネクトでは、カメラ一括検品ソリューションや物流業界向けシフト計画最適化ソリューションなども提供していく計画。サプライチェーン管理ソフトを手掛けるBlue Yonderとの連携にも取り組む。小笠原氏は「サプライチェーン全体に関わる経営課題を本格的に解決し、サステナブルなサプライチェーンの実現を目指していく」とした。