三菱UFJ信託、脳の健康度に基づく「金融商品適合性チェックAIアプリ」を利用–日本IBMらが開発
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日本IBMは、順天堂大学、グローリーと共同開発した「金融商品適合性チェック支援AIアプリ」の導入支援サービスを2月12日から提供した。また、同日に三菱UFJ信託銀行では、高齢者向け金融サービスの一環として、主要6店舗にて同AIアプリの利用を開始した。
日本IBMによると、高齢者の健康管理や資産形成サービスへのニーズが高まる中、認知機能の低下に配慮した金融サービスが求められているという。順天堂大学は、2018年から600症例以上の臨床試験を実施し、日本IBM、グローリーと共同で会話や表情から認知機能レベルを推定するAIを開発した。さらに、金融業務に特化した金融商品適合性チェック支援AIアプリを構築し、2023年3月から三菱UFJ信託銀行にてパイロット運用を1カ月間実施し、その有効性を確認したという。
なお順天堂大学の研究成果は、技術的妥当性があり、各分野の専門家が関心を示すものとして、学術雑誌である「Scientific Reports」に論文採択されている。
同アプリは、疾病の診断、治療または予防に使用されることを目的としていない。厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告・確認済みの金融業務特化型 認知機能推定AIアプリになる。音声・表情に関するデータにより段階別(グラデーション)測定が可能で、短時間で負担なく認知機能を15段階で測定する。ライトな標準ツールとしての導入から、フルカスタマイズまで柔軟に対応可能だという。なおAI倫理の審査を実施済みで、データやAIモデルの倫理性を厳格に審査している。
今後、日本IBMは、同AIアプリの導入支援サービスを全国の金融機関向けに提供し、高齢者の安全な金融取引を支援する。三菱UFJ信託銀行は、主要6店舗にて同AIアプリの利用を開始し、データの収集・蓄積を進めるとともに、その結果を参考に高齢者の金融商品取引・運用をサポートしていくとしている。