オラクル、「AI Agent Studio」を発表–AIエージェントのカスタムや新規作成が容易に

今回は「オラクル、「AI Agent Studio」を発表–AIエージェントのカスタムや新規作成が容易に」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Oracleは現地時間3月20日、英国ロンドンで開催の「Oracle CloudWorld Tour London」で、「Oracle AI Agent Studio」を発表した。これは、業務SaaSスイート「Oracle Cloud Applications」で稼働するAIエージェントを、利用企業やパートナーが作成、拡張、展開、管理するための開発ツールになる。

 Oracleのアプリケーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSteve Miranda氏は声明で次のように述べる。「AI Agent Studioは、既に導入済みの50以上のAIエージェントを基盤としており、顧客とパートナーに独自のAIエージェントを簡単に作成、管理できる柔軟性を提供する」

 AI Agent Studioは、追加費用が不要で利用可能である。エージェントチームオーケストレーション、エージェントの拡張性、LLMの選択、ネイティブFusion統合、サードパーティーシステム統合、信頼とセキュリティフレームワーク、検証/テストツールといった機能を備える。

 OracleでOracle AI担当グループ・バイスプレジデントを務めるMiranda Nash氏はAIエージェントについて次のように説明する。「エンタープライズ全体を対象とし、バックオフィスからフロントオフィスまで、あらゆる機能を自動化することで、業務の生産性を高められる」

 エージェントチームオーケストレーションでは、事前構成されたテンプレートにより、複雑なタスクに対して人間と協働する複数のエージェントを設定可能。また、複数ステップのプロセス全体にチェックポイントや承認プロセスを追加することでより細かく制御ができる。

 エージェントの拡張性については、50以上の事前パッケージ化されたAIエージェントに対し、ドキュメント、ツール、プロンプト、APIを追加することで変更や拡張を行い、特定の業界とビジネスニーズに対応させられるという。

 また、大規模言語モデル(LLM)の選択については、特定のビジネスニーズを満たすために、「Oracle Cloud Infrastructure」上にホストされたLLMへのアクセスが可能となる。Oracle Cloud Applications向けに最適化されたLlama、CohereなどのLLMや、ユーザーが用意したLLMを使用することも可能となっている。

 ユーザーは、複雑なカスタマイズなしに、Oracle Cloud ApplicationsのAPI群やナレッジストア、事前定義されたツールへ直接アクセスすることで、エンタープライズ対応のエージェントを迅速に構築できる。これにより、AIを活用したワークフロー内で企業固有のビジネスロジックが自動的に保持される。また、AIエージェントをAPIを介して、「Gmail」「Microsoft Teams」「Slack」など外部のエージェントと連係して複数ステップのプロセスを完了できる。

 AI Agent Studio内のエージェントには、Oracle Cloud Applicationsのセキュリティ構成、ポリシー、アクセス制御が適用される。これにより、セキュリティ設定の再構成や新しい契約への署名なしに、安全なフレームワーク内で動作するAIエージェントを容易に構築、展開できる。

 検証/テストツールは、作成したエージェントフローが意図通りに機能するかを本番運用前に確認できる。例えば、AIによって生成された出力の信頼性、再現性、説明可能性、セキュリティ、パフォーマンスを検証できる。

 Nash氏によると、AI Agent Studioは同社が社内で使っているのと同じものを、顧客やパートナーにも提供する形になるという。「Oracleは、エンタープライズ全体を対象としたAIエージェントを提供できるようになった。AIエージェントのカスタマイズ、拡張、作成が可能となり、本番環境への実装も行える。これにより、ユーザーは自身のエージェントワークフォースを管理し、効率性を高め、事業の成果を最大化できるようになる」(Nash氏)

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
地銀共同化グループのChance、MUFGらの金融ハイブリッドクラウド・プラットフォームを採用へ
IT関連
2025-01-09 10:57
目に見えない水中環境を可視化–リモートツールの利用例
IT関連
2021-03-26 08:38
富士通のデジタルアニーラで開発したアルゴリズム、有効性を確認–投資ポートフォリオの最適化検証で
IT関連
2022-12-27 20:54
コンポーザブルアーキテクチャーはユーザーに選択肢を与える–リミニストリートのラビンCEO
IT関連
2023-05-24 14:37
NECら、小田原市にスマートポールを提供–広告配信から災害情報の提示まで
IT関連
2024-03-08 05:59
フェイスブックによる顧客サービスプラットフォーム「Kustomer」買収にEU介入の可能性
ネットサービス
2021-04-08 05:03
ワークスアプリ、企業ブランドを刷新–新オフィスにも移転
IT関連
2024-12-04 09:45
マイクロソフト、強化した「AccountGuard」を31の国や地域に拡大へ–世界各地の選挙を前に
IT関連
2021-03-11 13:22
WebAssemblyによるサーバレスをKubernetes上で実現する「SpinKube」、CNCFへの寄贈を発表
Kubernetes
2024-03-29 22:52
4月のTCイベント:Early StageでPerkins Coie、Merus Capital、Brainbaseと知財・M&Aの戦略や注意点を語ろう
イベント情報
2021-03-14 02:11
大手CDNプロバイダーFastlyで“世界的な障害” メルカリ、note、TVerなど複数サービスに影響か
クラウドユーザー
2021-06-09 19:12
スワイプ1つで老眼鏡に変わるサングラス、イスラエルの新興企業が開発
くらテク
2021-07-02 06:28
クリプトマイニングにも利用される「Necro Python」ボット、新たなエクスプロイトで機能強化
IT関連
2021-06-05 06:07
アップル、セキュリティ情報サイトを開設
IT関連
2022-10-29 12:54