日立、OTナレッジを活用した専用AIエージェントを迅速に提供
今回は「日立、OTナレッジを活用した専用AIエージェントを迅速に提供」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
日立製作所は3月26日、「AIエージェント開発・運用・環境提供サービス」を同31日に販売開始すると発表した。建設や輸送、電力、ガス、鉄道など熟練者のノウハウを取り込んだ専用のAIエージェントを提供する。価格は個別見積もり。提供開始は6月30日を予定。
「生成AI活用プロフェッショナルサービス powered by Lumada」のメニューとして提供される。同社の生成AI人材が、顧客に伴走しながら、OT(制御、運用技術)ナレッジを活用したAIエージェントを迅速に開発、提供する。これにより、フロントラインワーカーの業務効率の向上を支援する。
現在、日立はグループ全体でAIによる業務支援を推進しており、数百の業務向けAIアプリを開発している。例えば、日立ビルシステムや日立パワーソリューションズでは、インフラ設備の施工(据付工事)やメンテナンス業務に伴う問い合わせ対応、初動判断へのAI活用による業務の負担軽減や効率化の取り組みを進めている。
これらの取り組みの中で、同社の生成AI人材は、エスノグラフィーやAIインタビューなどの手法を用いて熟練者の暗黙知を抽出し、多様なフォーマットや構造を持つ帳票・設計文書などの形式知とひも付けてAIが利用できる学習データを準備するなど、現場でのAI活用の実績を積み重ねてきた。
このような事例を通じて獲得したOTナレッジの抽出手法や業務別のAIアプリ部品、オープンソースソフトウェア(OSS)といった先進技術を活用することで、熟練者のノウハウを取り込んだ顧客専用のAIエージェントを提供する。また、既に社内で運用実績のあるAIエージェントを基に、顧客の業務に合わせてカスタマイズするため、迅速な導入が可能という。今回、熟練者のOTナレッジを取り込んだ高精度な回答を生成できるAIエージェントの第一弾として「保守問い合わせAIエージェント」を開発した。
今後も、社内外でさまざまな業務に特化したAIの活用を促進し、そこで培われた技術やノウハウをサービスとして提供していく。また、より高度な安全基準が求められる業務へのAI適用を目指し、AIで活用する情報の信頼性判断や、不適切な回答を制限するAIガードレール保護といった研究開発も進めていくとしている。