F1の名門ウィリアムズに復活の兆し–チーム代表が語ったアトラシアンの活用

今回は「F1の名門ウィリアムズに復活の兆し–チーム代表が語ったアトラシアンの活用」についてご紹介します。

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 自動車レース「Formula 1」(F1)に1977年から参戦する英Williams Racingは、2025年シーズンからAtlassianと複数年にわたるパートナーシップを締結し、序盤戦から早くも好成績を収めている。Atlassianが4月9~11日に米国アナハイムで開催した年次カンファレンス「Team’25」の特別対談には、チーム代表のJames Vowles氏とチームのアンバサダーで元F1ドライバーのJenson Button氏が登壇。Atlassian 最高経営責任者(CEO)のMike Cannon Brookes氏とパートナーシップの取り組みや好成績の背景などを語った。

 Williams Racingは、F1では“名門”と呼ばれる。シーズン王者は、ドライバー部門で7回、コンストラクター(チーム)部門で9回を獲得し、特に1990年代は、当時最先端の流体力学に基づく車体設計やアクティブサスペンションなどの制御技術で連勝に連勝を重ね、頂点を極めた。だが、その後は時折活躍を見せるも長期的に成績が低迷。2020年にチームの経営権が創業者家族から投資ファンドに移行し、再建への道筋を歩み始めた。

 2023年からチーム代表を務めるVowles氏は、Mercedes-AMG F1でレース戦略の責任者などを歴任し、複数のドライバーの王者獲得を支えた人物だ。現在のWilliams Racingは、Mercedes製のパワーユニット(エンジンと電気モーターのハイブリッド)を採用する。なお、Mercedes-AMG F1の前身は、Brawn GP(2009年)、ホンダ(2006~2008年、当時は車体も製造するF1チームとして参戦)、British American Racing(BAR、1995~2005年)だった。アンバサダーのButton氏は、2000年にWilliams RacingでF1にデビューし、2003~2009年にBAR、ホンダ、Brawn GPに在籍。2009年シーズンにドライバー部門の王者となった。

 Williams RacingとAtlassianのパートナーシップは2月に発表され、Atlassianはチームのスポンサーだけでなくテクノロジー面も支援する。Atlassianによれば、Williams RacingはAtlassianのプロジェクト管理の「Jira」やナレッジ共有の「Confluence」を導入し、車体の設計・開発を担う技術部門やレース運営部門、管理業務部門のコラボレーションプラットフォームとして活用している。パートナーシップは、Williams RacingがAtlassianに要請したそうだ。

 Williams Racingが長らく低迷した背景の1つには、深刻な資金難があったとされる。多くのF1チームは最新のITツールを利用するが、Vowles氏によれば、Williams Racingでは資金難から近年まで「Excel」でチーム内の情報管理や共有をせざるを得なかった。チームの成績は、全24戦の2024年シーズンが17ポイントを獲得して全10チーム中9位。ところが2025年の今シーズンは、第3戦日本グランプリ(GP、三重県鈴鹿市で4月4~6日開催)終了時点で19ポイントを獲得して5位という躍進ぶりだ。

 日本GPを終えてアナハイムに駆けつけたVowles氏は、約1000人のスタッフが在籍する同チームでは、技術やレース運営、バックオフィスなどの各種部門が綿密かつ複雑に連携しなければ、レースで好成績を獲得することができないと述べた。

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