TwitterのCEOとラッパーのジェイ・Z氏がアフリカとインドにビットコイン開発基金を設立、500BTC(24.8億円相当)を投資

今回は「TwitterのCEOとラッパーのジェイ・Z氏がアフリカとインドにビットコイン開発基金を設立、500BTC(24.8億円相当)を投資」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Twitter(ツイッター)とSquare(スクエア)のCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は、ラッパーのJay-Z(ジェイ・Z)氏とともに、当初はアフリカとインドでBitcoin(ビットコイン)開発に資金を提供するための基金を設立した、と米国時間2月12日に発表した。

2人は、現在2360万ドル(約24億7700万円)相当の価値がある500BTCを「₿trust」と呼ばれる基金に入れようとしている。この基金は白紙委任で取消不可能な信託として創設される予定で、ドーシー氏は、両氏がチームに指示を与えることはないとつけ加えた。

₿trustは、3人の理事を募集しているという。この基金のミッションは「Bitcoinをインターネットの通貨にすること」だと、応募要項には記載されている。

インド政府はこれまでのところ、Bitcoinやその他の暗号通貨の導入に消極的だった。米国時間2月12日の動きは、ニューデリーが、国内で民間の仮想通貨を禁止する法律の導入に少しずつ近づいている中でのことだ。また同国は、独自のデジタル通貨の創設も視野に入れている。

関連記事:インド政府がビットコインなどの民間発行仮想通貨を禁止する法律を提出へ

TechCrunchの取材に対し、アジア系米国人向けにインド発のデジタルバンキングプラットフォームを構築しているOnJunoの共同創業者Varun Deshpande(バルーン・デシュパンデ)氏はこう説明した。「インドは世界のソフトウェア開発の中心地であるにもかかわらず、Bitcoinのコア開発には大きな貢献をしていません」。

「インドは常に貢献するスキルを持っていましたが、適切なインセンティブがありませんでした。今回のイニシアチブは、世界最大の民主主義国の開発者がBitcoinのプロトコル開発に貢献し、Bitcoinのプロトコル開発に発言権を持ち、通貨の未来をかたち作るために多様な考えをもたらすための適切なインセンティブを提供するため、より重要なものです。皮肉なことに、インドがBitcoinを禁止する法案を準備する中、世界はBitcoinネットワークを安全に保護するために、インドの膨大な技術人材に目を向けようとしています」。

一方、アフリカ、特にナイジェリアでは、近年仮想通貨の取引が急増している。2020年、ナイジェリア人は地元の主要な仮想通貨取引所で4億ドル(約419億9000万円)以上の仮想通貨を取引しており、過去5年間のBitcoin取引量では米国に次ぐ2位となっている。

アフリカの人々は仮想通貨を取引することで、通貨の切り下げや国境を越えた取引での価値交換を防ぐことができるため、仮想通貨に依存している。ナイジェリアでは、2020年、国を揺るがした#EndSARSの抗議活動の間、Bitcoin取引が社会に定着した。抗議のための寄付金が国内各地や在外ナイジェリア人から流入し始めたとき、ナイジェリア政府は抗議活動に使われていた銀行口座を閉鎖した。しかしそのとき、Bitcoinはクラウドファンディング活動を継続させる生命線となった。

それ以来、ナイジェリア政府が国内で仮想通貨を規制する意図があるのではないかとの懸念が高まっていた。そして先週、ナイジェリアの中央銀行が銀行や金融機関に対して、仮想通貨の取引や仮想通貨取引所プラットフォームへの支払いを容易にすることを禁止する指令を出したことで、こうした疑念は現実のものとなった。

ドーシー氏は長い間、仮想通貨の採用を支持してきた。SquareはすでにBitcoinをサポートしており、2020年は約5000万ドル(約52億5000万円)相当のBitcoinを企業財務のために取得しており、Twitterは従業員やベンダーへの支払いにBitcoinを利用する可能性を検討している。

今週初めにCNBCとのインタビューで、TwitterのCFOであるNed Segal(ネッド・シーガル)氏はこう語っていた。「従業員がBitcoinでの支払いを希望した場合にどのように支払うか、ベンダーがBitcoinでの希望した場合はどうするか、また、そのようなことが起こった場合にバランスシートにBitcoinが必要かどうかを検討するために、率直に多くのことを考えてきました。それは当社が研究し続けていることであり、時間をかけて考えていきたい事項ですが、まだ何も変更はしていません」。

多くの著名な業界幹部が、各国にBitcoinの導入を呼びかけている。エンジェル投資家であり、CoinbaseのCTOを務めた起業家でもあるBalaji Srinivasan(バラジ・スリニヴァサン)氏は、2020年2月初めに、インドがBitcoinを受け入れるべき理由をこう述べた。

「インドはそれを成功させる(技術)人材を持っています。このような動きは世界のメディアで大きく取り上げられ、世界中の技術者や金融機関から支持を集め、米国や中国が推し進めるゼロサム経済政策とは一線を画し、インドを1兆ドル(約105兆円)規模の産業の最前線に立たせることになるでしょう」と同氏は書き、Bitcoinのブロック解除がインドにもたらす可能性を想定している。

一方、ケニア中央銀行は今週、対ドルでケニアシリングが乱高下する中、Bitcoinを準備通貨として使用すると述べた。同国は2020年、アフリカでのBitcoin取引ではナイジェリアに次ぐ第2位だった。ドーシー氏の計画は、2019年に同氏がアフリカ大陸を訪問した際に、主要な政治・技術関係者との会合の中で、アフリカ大陸で始まったばかりだった仮想通貨の利用について驚くべき言及をしたことに続くものだ。「アフリカが将来を決定づけるだろう(特にBitcoin分野で!)」と彼はそのとき発言していた。

関連記事:テスラが約1578億円相当のビットコインを購入、将来的に仮想通貨での支払いも検討

画像クレジット:Dan Kitwood / Getty Images


【原文】

Twitter and Square CEO Jack Dorsey and rapper Jay Z have created an endowment to fund bitcoin development initially in Africa and India, Dorsey said on Friday.

The duo is putting 500 bitcoin, which is currently worth $23.6 million, in the endowment called ₿trust. The fund will be set up as a blind irrevocable trust, Dorsey said, adding that the duo won’t be giving any direction to the team.

₿trust is looking to hire three board members. The mission of the fund is to “make bitcoin the internet’s currency,” a job application describes.

Government in India has so far been reluctant to embrace bitcoin and other cryptocurrencies. Friday’s move comes as New Delhi is inching closer to introducing a law that would ban private cryptocurrencies in the nation. It is also looking to create its own digital currency.

“Even though India is the software development capital of the world, we haven’t contributed to bitcoin core development in any significant way,” explained Varun Deshpande, co-founder of OnJuno, which is building a digital banking platform from India for Asian Americans, to TechCrunch.

“India always had the skills to contribute but lacked the right incentives. Today’s initiative is even more significant since it provides the right incentives for developers from the world’s largest democracy to contribute and have a say in bitcoin’s protocol development and bring in a diversity of thoughts in shaping the future of money. The irony is as India prepares a bill to ban bitcoin in India, the world is turning to our massive technical talent in India to secure and safeguard the bitcoin network.”

Africa, most especially Nigeria, on the other hand, has experienced a surge in cryptocurrency transactions in recent years. Last year, Nigerians traded more than $400 million worth of cryptocurrency on major local crypto exchanges, and the country is only second to the U.S. in terms of volume of bitcoin traded in the last five years.

Africans that trade cryptocurrencies rely on them because they offer protection against currency devaluation and for value exchange during cross-border transactions. In Nigeria, bitcoin trading became ubiquitous last year during the #EndSARS protests that rocked the country. When donations for the protests began to flow from all parts of the country and in the diaspora, the Nigerian government shut down the bank accounts used for this effort. But bitcoin became a lifeline keeping the crowdfunding activities alive.

Since then, there have been growing concerns that the Nigerian government had intentions to regulate cryptocurrency in the country. Last week, those doubts were actualized as the country’s apex bank gave a directive to banks and financial institutions from dealing in cryptocurrency or facilitating payments for cryptocurrency exchange platforms.

Dorsey has long supported the adoption of cryptocurrency. Square already supports bitcoin and last year acquired about $50 million worth of bitcoin for its corporate treasury, and Twitter is studying the potential use of bitcoin to pay its employees and vendors.

In an interview with CNBC earlier this week, Twitter Chief Financial Officer Ned Segal said, “We’ve done a lot of the upfront thinking to consider how we might pay employees should they ask to be paid in bitcoin, how we might pay a vendor if they ask to be [paid] in bitcoin and whether we need to have bitcoin on our balance sheet should that happen. It’s something we continue to study and look at, we want to be thoughtful about over time, but we haven’t made any changes yet.”

Many high-profile industry executives have called for nations to embrace bitcoin. Balaji Srinivasan, an angel investor and entrepreneur who previously served as the chief technology officer of Coinbase, earlier this month made a case for why India should embrace bitcoin.

“India has the talent to pull this off. Such a move would make international headlines, attract global support from the world’s technologists and financiers, differentiate India from the increasingly zero-sum economic policies pushed by America and China, and put the country at the forefront of a trillion dollar industry,” he wrote, envisioning the potential unblocking bitcoin would create for India.

Meanwhile, the Central Bank of Kenya said this week that it will use bitcoin as a reserve currency amid the Kenyan Shilling volatility against the dollar. Last year, the country was only second to Nigeria in bitcoin trading in Africa. Dorsey’s plan is a follow-up on his visit to the continent in 2019 when amid meeting with key political and tech stakeholders, he made a startling reference to the continent’s budding cryptocurrency usage. “Africa will define the future (especially the bitcoin one!),” he said at the time.

(文:Manish Singh、Tage Kene-Okafor、翻訳:Aya Nakazato)

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