「GitHub」、日本での利用は200万人以上–開発者不足で求められる生産性と幸福感の向上
今回は「「GitHub」、日本での利用は200万人以上–開発者不足で求められる生産性と幸福感の向上」についてご紹介します。
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GitHubの日本法人ギットハブ・ジャパンは12月6日、事業説明会を開催し、日本で200万人以上の開発者が「GitHub」を利用していることを明らかにした。
今回で10回目の迎えるGitHubの年次レポート「State of the Octoverse」によると、日本では、2022年に前年比26%増の41万3207人が新たにGitHubを使用するようになったという。グローバルでは、9400万人の開発者がGitHub上で開発をしており、そのうち新規ユーザーは2050万人で、Fortune 100企業の90%が含まれる。
2022年に作成された新規リポジトリーは8570万件以上で対前年比20%増、GitHub上の全プロジェクトへの貢献は35億件。2022年には、毎月2億2700万件のプルリクエストがマージされ、3100万件の「issue」がクローズされ、2億6300万件の自動化されたジョブが「GitHub Actions」で実行された。
2021年と比較し、脆弱なパッケージを50%多くアップデートし、1800万件のプロジェクトの安全確保に貢献。さらに、大手IT企業が大規模コミュニティーを構築中で、2022年は貢献者数上位のオープンソースプロジェクトの90%が企業の支援を受けており、オープンソースエコシステムの成長における企業の重要性が浮き彫りになっているという。
人気のあるプログラミング言語は「JavaScript」が引き続きトップだが、HashiCorpの「HCL」が前年比56%増で最大の伸びを示した。「Python」は、教育から機械学習、データサイエンスまで幅広い用途で利用されている汎用性の高さから22.5%増だった。
事業説明会に登壇したGitHub 最高経営責任者(CEO)のThomas Dohmke氏は、同社が構築しているソフトウェア開発者のエコシステムが非常に短期間で成長していると述べ、日本では、凸版印刷やメルカリ、日立製作所といった企業が導入していると続けた。
Dohmke氏によると、5年前のGitHubは、オープンソースのためのソースコードリポジトリーを提供するにすぎなかったが、世の中がソフトウェアに“食われる”ようになってきたことから、GitHubにも変化が必要と考えるに至ったという。
その結果、GitHubは、ソフトウェア開発の将来を見据えたプラットフォームとして、プロジェクトプランニング、イシュートラッキング、クラウドでの開発環境、人工知能(AI)ペアプログラミングまでを統合するようになっている。
先ごろ同社は、年間経常収益(ARR)が10億ドルに達したことを明らかにしているが、利用者数9400万人という数字と合わせて見た場合、同社が与えられるインパクトを考えると、まだ始まりにしか過ぎないとDohmke氏は考える。
世界がソフトウェアに支配され、コロナ禍がそれに拍車をかけるに従い、日本も含めた世界でソフトウェア開発者の不足が顕著になっている。そのため、Dohmke氏は、生産性と幸福感を高める開発体験が必要とされる時が来たと訴えた。
企業や人がソフトウェアへの依存を高める一方で、ソフトウェアは規模や複雑さを増している。そのため、開発者に単にツールを提供するのではなく、開発者が必要とする全てを提供する必要があるとDohmke氏。幸福感を感じてこそ創造性が高められるとし、「より幸福感の高い開発者を生み出せたら、日本も成功を収めることができる」と続けた。