アルファベット3文字の専門用語より人間らしく–SASのモダンなBtoBマーケティング
今回は「アルファベット3文字の専門用語より人間らしく–SASのモダンなBtoBマーケティング」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営、トップインタビュー等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
情報に見立てたボールに埋もれる担当者。パーティションの横で、「『SAS Viya』を使えば答えを得られる」と冷静に返す同僚――SAS InstituteがSAS Viyaで展開する最新のキャンペーンだ。SASらしくないコメディタッチで、これを仕掛けたのは、同社の最高マーケティング責任者(CMO)のJennifer Chase氏だ。同氏に、法人ビジネス(BtoB)マーケティングの現状を中心に話を聞いた。
–データ企業であるSASは、どのようにマーケティングでデータを活用していますか。
SASのマーケティング製品「SAS Customer Intelligence 360」、SAS Viyaなどに加えて、Bomboraのインテントデータ(顧客が意図を持って起こした行動、興味や関心を示すとされる)、Adobeなどのマーケティング製品も利用しています。このように、最高情報責任者(CIO)と密にやりとりをして、最高のテクノロジーを活用できる体制を作っています。ITとマーケティングが一体となり、顧客に素晴らしい体験を提供する必要があります。CIOと良好な関係を構築することは今日のマーケティングにおいて成功の鍵を握るといってもいいでしょう。
SASには、データ活用のための独自のテクノロジーがあり、ウェブサイトの行動データを取得しています。営業履歴などから得た顧客のデータも活用しています。データを統合して、顧客を“全体”として理解するようにしています。
–SAS Viyaで展開する最新のマーケティングキャンペーン(関連動画)は、これまでにないユーモアを感じます。どんな背景があるのでしょうか。
SAS Viyaは、新しい製品ではありませんが、SASのこれからを担う重要な製品です。この度SAS Viyaの価値をしっかり市場に伝えようと、多くの時間を費やしました。リブランドといってもいいと思います。ビジュアル、メッセージなどを新しくしました。
ボールを使った動画にはしっかりとした意図があります。ボールに埋もれる担当者は大量の情報に圧倒される状態を表しており、SAS Viyaを使えば、これを1つの視点にまとめることができるということを視覚的に表現しました。それだけでなく、面白さも大切にしました。これまでのSASにはなかったことです。より人間的で、自然な方法で顧客と関わりを持とうという取り組みの一環になります。
まだスタートしたばかりですが、Bloombergなどで展開したキャンペーンは、動画の視聴完了率が20%、業界標準の3倍になりました。SASのウェブサイトへのトラフィックも増加し、SAS Viyaの無料トライアルの申し込みも増えました。
このように、初期の指標としては満足の行く結果となっています。2023年末に年次のブランド調査を実施し、SAS Viyaの認知などを調べる予定です。キャンペーンを打つだけでなく追跡することは、私にとって重要な作業です。メッセージが意図したように伝わったのか、興味を引くことができているのかなどをしっかり見ていきます。
それだけでなく、従業員にも良い効果をもたらしています。「顧客と話をするきっかけになっている」「SASの新しい面を見せている」などの声が挙がっています。