ウクライナ情報変革副大臣インタビュー「IT軍団と29億円相当の暗号資産による寄付」について語る

今回は「ウクライナ情報変革副大臣インタビュー「IT軍団と29億円相当の暗号資産による寄付」について語る」についてご紹介します。

関連ワード (不測事態対応計画、再建、最終的等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


事態が憂慮すべき展開を続ける中、ウクライナは地上戦の枠を超えてロシアへの抵抗を強めている。インターネットを活用してロシアの攻撃に対抗し、ロシアの権力の中枢を積極的に攻撃し、何か支援をしたいと考える人たちからの(資金援助を含む)支援を集め、デジタル戦線で戦っているのだ。ロシアが常時警戒態勢から全面攻撃態勢に移行したことに驚いた人もいるかもしれないが、早期警戒の兆候をすでに認識していた人たちにとってはそのようなことはない。

ウクライナ時間3月1日のインタビューで、Oleksandr (Alex) Bornyakov(オレクサンドル[アレックス]ボルニャコフ)情報変革(Information Transformation)担当副大臣は「戦争は4日前に始まったわけではありません」と語った。「8年間続いているのです。ロシアはずっと攻撃していました」。

ウクライナの積極的なデジタルキャンペーンは、すでに大きな成果をあげ始めている。ボルニャコフ氏によると、2月28日の時点で、世界中からさまざまなオンライン寄付によって1億ドル(約115億6000万円)が集まったという。このうち2500万ドル(約28億9000万円)は、ウクライナ当局が共同管理しているアカウントや、官民パートナーシップでネットワークを運用しているアカウントへの暗号資産寄付によるものだ。その半分以上は、ウクライナのレジスタンスを支援するための物資にすでに費やされているという。

ウクライナ情報変革担当ボルニャコフ副大臣

ボルニャコフ氏は、以前から国のデジタル戦略の最前線に携わってきた。

先週まではそれが意味していたものは、同国のDiia City(ウクライナのITセクター向け仮想組織)イニシアチブの運営だった。それは、より多くの外国のテック企業がウクライナに進出して事業を展開することを奨励する大規模な計画、大きな優遇税制やその他の優遇措置で取引を有利なものとすることで、ウクライナのエコシステムでより多くのスタートアップが成長することを奨励することなどだった。

だが今週の時点でのボルコニャフ氏の仕事は、レジスタンス活動を支援するために暗号資産で資金を調達するという同国の大きな動きを管理すること、他のデジタル活動家の草の根活動を管理して連携させること、そして戦闘が激化する中で、コミュニケーションのための不測事態対応計画を考えることだ。

それぞれの領域で開発がどんどん進んでいる。彼にインタビューしたときには、ロシアがテレビ塔を爆破したというニュースが流れていた。ハイテク企業は、コンテンツやサービスの遮断を発表し続け、より多くの人々が逃げ惑い、戦い、銃撃戦に巻き込まれていたのだ。

ボルニャコフ氏本人は、いまでもウクライナに安全にとどまっていることは認めたが、正確な居場所は明かさず、取材に協力したアシスタントもまた別の場所にある防空壕からその作業を行った。またうまくいくコミュニケーションチャンネルを見つけるまでには、複数の経路を試す必要があった。これらがいつまで続くのかはわからない。私たちはみんな、この事態に終止符が打たれ、ウクライナが自立して強くなることを望んでいる。

物事が急速に進展している中で、私たちはボルニャコフ氏に話を聞き、いわゆるIT軍団の台頭、ウクライナのサイバーセキュリティ、ウクライナが取っている暗号資産への賭けなど、より大きなデジタル化の動きの中で、現在どのような状況にあるかを聞き出すことができた。その内容は、大局的に見れば、これから起こることに備えるだけでなく、冷静さを保ち、前進し、プレッシャーの中で繁栄さえできるかもしれないものだ。以下、そのインタビューと対談の内容を、長過ぎる部分を割愛し簡単に編集したものを掲載する。

TechCrunch:お時間をいただき、ありがとうございました。いま現地は極めて混沌とした状況だと思います。まず、どちらから通話をなさっているのでしょうか?まだキエフですか、それともどこか別の場所でしょうか?

オレクサンドル・ボルニャコフ氏:ウクライナにいますが、キエフではありません。大変なできごとですが、今のところ無事です。しかし多くのウクライナ人は無事ではありません。

了解しました。質問に入ります。魅力的なのはレジスタンス活動のデジタル化ですね。まず、IT軍団について質問させてください。IT軍団は、草の根のクラウドソース型ハッカー集団で、ロシアの多くのサイトをダウンさせ、大混乱を引き起こしている団体ですね。副首相でデジタルトランスフォーメーション担当大臣のFederov(フョードロフ)氏がそれを支持してTwitterで宣伝しました。Telegram(テレグラム)内のグループには、現在約27万人以上のメンバーがいます。これは政府とどんな関係があるのでしょうか?

彼らは副首相の呼びかけに応じただけのボランティアです。彼らのことはよく知りません。そして、個人レベルで調整を行うリーダーみたいな人もいません。とにかく大きなグループなのです。そして、そこには個人だけでない関係者が含まれていると思っています。組織も参加しているのです。ロシアですら「(IT軍団)が持っている力は、この世界でアメリカ、中国、ロシアの3カ国しか持っていないものに匹敵する」と言ったそうです。つまり、彼らの力を合わせれば、最大の国家的サイバー防衛グループに匹敵するのです。

相手を倒した数ではという意味ですよね?

ええ、どれだけの被害を及ぼせるかという意味ですね。

彼らがどこにエネルギーを注ぎ込むのかに対して、何らかの調整は行っているのでしょうか?

特定の人やグループと1対1のレベルでコミュニケーションをとっているわけではなく、グループ内にタスクを投入すれば、彼らがそれを実行するという流れです。その数分後には、いくつかのインフラがダウンします。私たちが依頼したら、どんなインフラでも破壊してしまうのです。

ロシアが、ウクライナと利害関係のあるものを地上とサイバースペース両方で最大限激烈な方法で攻撃しようとしていことを考えると、IT軍団は対象を攻撃する活動以外にも何か関与しているのでしょうか。

戦争は4日前に始まったわけではありません。8年間続いているのです。ロシアはその間、ずっと攻撃を続けていました。つまり、インターネット上のサイバーセキュリティレベルでということですが。そのような中で、私たちは非常に高度なサイバー防衛システムを開発してきました。だから、もしかしたら……そうですね、ロシアは私たちを攻撃しようとしていたのかもしれません。しかし、成功はできませんでした。サイバーディフェンスは、まったく別の人たちが担当しています。防衛のためには、制限されたシステムにアクセスできるようにする必要がありますが、誰にでもアクセスさせるわけにはいきませんし、IT軍団は公開グループですので誰が参加しているのかはわかりません。なので、守備側は完全に別の人たちの肩にかかっているのです。

IT軍団に関するより大きな戦略をお持ちですか?

まあ、このインタビューは公開されるものですから、戦略についてはあまり話せません。でも、ヒントのようなものはお答えできます。私たちは何年もの間、ずっとネットで攻撃を受けていました。それでも決して反撃はしませんでした。私たちは自分たちを守るだけだったのです。なので、インフラが攻撃され、カードや行政サービスが使えなくなったときに、私たちがどのような気持ちになったのかを、今回初めて伝えることができたわけです。ということで、これが答です。

IT軍団とその連携について、もう1つお聞きします。私にとって興味深いのは、彼らの規模と影響を示すことで、公に知られることが彼らにとって有利に働くという点です。しかし、Telegramはそれほど安全ではないという主張や、検閲される可能性があるという主張、そしてロシアがそれをコントロールしているという主張など、他の側面も考慮する必要があります。これらはどの程度、気になさっていますか?

まあ、実際にはメッセンジャーを使い分けています。でも、Telegramは……(笑)、Telegramとしての利用は多いですね。でも同時に、実のところほとんど全部のメッセージングアプリを使っています。個人的な好みはありません。私たちのチームの他のメンバーも、さまざまなメッセージングアプリを使ってコミュニケーションをとっています。この観点で私たちを打ち負かすのは本当に難しいでしょう。

他のコミュニケーションチャネルはどうでしょう。持ちこたえられていますか?

接続は維持できています。影響を受けた電子機器はまだありません。基地の1つが攻撃されましたが、大都市の中の1つに過ぎません。まだ他にたくさんありますので。おそらく、彼らはこの先接続を撹乱しようとすると思います。彼らが最初にそれをしなかったのは、事態を簡単なものだと思っていたからでしょう。単に街に侵入して、中央広場に集って、祝杯をあげるだけだと思っていたのです。だから、そもそもインフラには一切手をつけていなかったのです。しかし、やっとロシア人は自分たちがここでは歓迎されていないことに気づいたのです。彼らは領土を占領しつつあります。そしてほぼ1週間経って、彼らは我々のインフラを破壊し始め、民間の施設を攻撃し、民間人を殺し始めました。

イーロン・マスク氏のStarlink(スターリンク)の拡張は、通信計画にどのように関わってくるのでしょうか?

いいですか、そうした計画についてはお話できません。でもまあ、バックアップには何段階もあって……もちろんまだ計画だけですが。とはいえ、もし不測の事態に備えていなければ、私たちはとっくの昔にやられていたはずです。彼らがサイバー空間でどれだけ攻撃を仕掛けてきたか、ご存知ないでしょう。ということで、私たちのインフラは動いているし大丈夫です。サーバーを叩けば落ちるというものではありません。

発信なさっている国際的なメッセージの中には、他の人たちに自分たちでできることをして欲しいと訴えるという点で、とても効果的で直接的なものがあります。最近の例では、ICANNにロシアのトップレベル国別ドメイン名を「永久的または一時的に取り消す」こと、DNSを停止させること、そしてTLS証明書を失効させることなど、あらゆることを要請しています。これらの妥当性についてはどのようにお考えでしょうか。そして彼らから返事はあったでしょうか?

ICANNからの返事はありません。彼らがどのようなアクションを起こすのか、起こすべきなのかはよくわかりません。しかし、組織、あるいは人々が共通の人道的価値観を共有しているならば、ここで立ち上がらなければ、影響を受けるのは世界であることは間違いないでしょう。事態はこのまま終息しません。プーチンは完全にいかれていますし、さらなる追い打ちをかけてくるでしょう。彼のこの10年間の活動を見れば、限界に挑戦していることがわかります。そして、彼は「力による会話」を理解していると思います。ですから私の立場は、とにかく全力で反撃することです。そうでなければ、考えたくはありませんが、もしかしたら最終的には核兵器まで行ってしまうかもしれません。しかし、彼の国は、問題を解決するには戦争以外の方法があることを感じなければなりません。

そこで一部の団体や草の根レベルで国際協力を呼びかけているわけですね。サイバー防衛に関しても、米国や他の国々と連携しているのでしょうか?

たくさんの連携が取れていると思います。

(彼は他国の支援を高く評価し、特に米国と英国に感謝を述べたが、具体的な内容には触れようとしなかった)

暗号資産について少しお話させてください。ウクライナはこの週末、ウォレットのアドレスをツイートし、さまざまな暗号資産が莫大に流れ込んでいるようです。そのウォレットをウクライナ政府のために、あるいはウクライナ政府に代わって実際に運用しているのは誰なのでしょうか。

そうですね、私たちが運用しているファンドは、ウクライナの暗号資産取引所が運営しているものです。つまり、これは官民合同のパートナーシップのようなものです。より迅速な対応を行えるように、このたび、ある取引所と提携したところです。誰も手を出せないように、資産がしっかり確保できるようにする必要があります。もちろん、高速交換、高速送金も必要です。政府だけが関わっているわけではないのですが、私たちがアカウントを管理してます。そのほとんどがマルチ署名のアカウントです。つまり、それを使おうと思ったら、少なくとも3人くらいの署名をもらわなければなりません。

(ボルニャコフ氏はそのうちの1人だが、すべての口座の署名者ではない)

Kuna(クナ)はあなたが取引をしている取引所です。これが、暗号資産取引所との間の提携で、暗号資産を実際の通貨に交換するのを支援しているということですか。

はい。ほぼ、その通りです。

了解です。また、みなさんはどの暗号資産を扱い、どの通貨に交換しているのでしょうか?

主にBitcoin(ビットコイン)、Ethereum(イーサリアム)、Tether(テザー)を扱っていますが、Polkadot(ポルカドット)で500万ドル(約5億8000万円)という巨額の寄付をいただきました。他の暗号資産での寄付を希望される方も多いので、暗号ウォレットを追加中です。交換先の通貨としては、米ドルとユーロが多いと思います。

Airdrop confirmed. Snapshot will be taken tomorrow, on March 3rd, at 6pm Kyiv time (UTC/GMT +2 hours).
Reward to follow!
Follow subsequent news re Ukraine’s crypto donation campaign at @FedorovMykhailo

— Ukraine / Україна (@Ukraine) March 2, 2022

Airdrop(エアドロップ)が承認されました。寄付権利確定は明日3月3日、キエフ時間(UTC/GMT+2)の午後6時に行われる予定です。(日本時間では3月4日午前1時)
報酬は追って配布!

ウクライナの暗号資産寄付キャンペーンに関する続報は、@FedorovMykhailoをフォローして下さい。

(訳注:Airdropとは暗号資産の無償配布のこと。暗号資産による寄付に対してウクライナが WORLD という暗号資産を無償配布することを事前に表明していた)

【編集部注】日本時間3月3日の夜、上記のAirDropが中止されたことをフョードロフ氏自身が発表した。

After careful consideration we decided to cancel airdrop. Every day there are more and more people willing to help Ukraine to fight back the agression. Instead, we will announce NFTs to support Ukrainian Armed Forces soon. We DO NOT HAVE any plans to issue any fungible tokens

— Mykhailo Fedorov (@FedorovMykhailo) March 3, 2022

検討の結果、airdropを中止することにしました。ウクライナの反撃に協力を申し出る人は日々増えています。その代わり、ウクライナ軍を支援するためのNFTをまもなく発表する予定です。私たちは、FT(代替可能なトークン。ex.普通の暗号資産トークンなど)を発行する予定はありません。

もう寄付金は使われているのでしょうか?それとも、まだ使わずに待っているのでしょうか?

半分はすでに何かの機材に使われています。具体的に何をとは言えませんが、今日も大きな買い物が行われました。活用しています。防衛省とも連携しているので、Kunaと私たちだけでなく、防衛省も巻き込んでの活動です。ですから、基本的には私たちがニーズを理解して、彼らがロジスティクスを助けてくれるのです。これが終わったら、みなさんに完全な透明性のある報告をするつもりです(別途Kunaから聞いたところでは、機材の購入にはドローンやその他の補助的な機材も含まれているとのことである)。

関連記事:ウクライナへの暗号資産による寄付金、政府基金の使われ方

これまでにどれだけの資金が使われたのでしょうか。また、これまでにどれくらいの寄付金が集まったのでしょうか。

これまでに約2500万ドル(約29億円)の資金が集まり、1400万ドル(約16億2000万円)ほど使ったと思います。

なぜ、暗号資産を使わないルートではなく、暗号資産による寄付を選んだのでしょうか?資金調達のルートはたくさんあります。

さて、みなさんはご存じないかもしれませんが、ウクライナ国立銀行は、これに先立って、最初に大規模な国家的キャンペーンを行っています、こちらは、ほとんど通常の通貨とカードで資金調達をしています。ということで作業は並行しています。暗号資産だけではありません。ファンドは沢山あるのです。人道支援に重点を置いているものもあれば、軍事だけに重点を置いているものもあります。政府業務をサポートするために存在するものもあります。つまり、正確には知りませんが、さまざまな機関の力を合わせると、1億ドル(約115億7000万円)ほど調達できたと思います。

余談になりますが、副大臣が担当されたテックシティプロジェクト「Diia City」についてお聞きしたいのですが。今は少し後回しになっているようですね。

この時点では、そう、後回しになっています。このプロジェクトに関しては比較的すばらしいスタートを切ることができました。巨大企業や国際的な企業など、何百もの企業が参入していましたが、残念ながらロシアの侵攻によって、これがご破算になってしまいました。延期ということにしておきたいと思います。しかし現在は、企業はほとんどの人員を避難させているところです。

ウクライナに残って仕事を続けている人もいますが、多くの人が去ってしまいました。とても残念なことです。

私もそう思います。本当に、信じられないようなことが起きてしまったんです。私たちの領土でこのような悲劇が起こるとは、想像もしていませんでした。でも、いずれは再建します。そしてもちろん、現状を打開できると思っています。しかしその道のりはとても険しいものでしょう。

画像クレジット:Pierre Crom/Getty Images


【原文】

As the situation continues to unfold in Ukraine with alarming developments, the country has been putting up a resistance to Russia beyond the ground war: It’s been taking the fight to the digital front, leveraging the internet to fight against Russia’s attacks, to proactively go after Russia’s halls of power and to corral support — including financial support — from those who want to do something to help out. 

Russia’s decision to switch from constant, menacing side-presence to full-scale attack may have caught some by surprise, but that was not the case for those who were already aware of the early warning signs.

“Th e war didn’t start four days ago,” Oleksandr (Alex) Bornyakov, the country’s deputy minister for Digital Transformation, said in an interview on Tuesday. “It’s been going on for eight years. Russia was attacking us all of those years.”

The country’s proactive digital campaign is already starting to pay some sizable dividends. As of yesterday, Bornyakov said, $100 million had been raised through various online donations from around the world. Of that amount, a full $25 million had come from cryptocurrency donations to accounts co-managed by Ukraine officials and those operating the networks in public-private partnership. Over half of that amount has, in turn, already been spent on supplies to help the Ukrainian resistance.

Bornyakov has been working on the front lines of the country’s digital strategy for some time. 

Before last week, that meant things like running the country’s Diia City initiative, a massive plan to encourage more foreign tech companies to come to Ukraine to build operations, and to encourage more startups to grow in the Ukrainian ecosystem, sweetening the deal with big tax breaks and other incentives. 

As of this week, the job is more about managing the country’s big leap into raising money through cryptocurrency to support its resistance efforts, managing and interfacing with other digital activist grassroots efforts and thinking about contingency plans for communication as the fighting intensifies. 

The developments are coming thick and fast in each area. As I interviewed him yesterday, news was breaking about the Russians bombing a television tower; tech companies continued to announce more blockages of content and services; and more people were fleeing, fighting and getting caught in the crossfire.  

Bornyakov himself confirmed he was still in Ukraine and safe, but declined to disclose his exact location, and his assistant who helped arrange the interview did so from a separate location, a bomb shelter. We also had to try a couple of different communication channels before finding one that would work. How long any of those will remain constant is a big unknown. We’re all hoping for an end to this, and for Ukraine to come out of it independent and stronger.

At a time when things are rapidly developing, we caught up with Bornyakov to give us a snapshot of things as they stand right now across some of the bigger digital developments, including the rise of the so-called IT Army; Ukraine’s cybersecurity; and the cryptocurrency bet that Ukraine is taking. The bigger picture is one of bracing for what will come around the corner but also one of keeping calm, carrying on and maybe even flourishing under pressure. Below is a transcript of that interview and conversation, which we’ve lightly edited for length and clarity.

TC: Thank you so much for taking some time to talk to me. I know it’s a very chaotic situation there right now. First of all, where are you calling me from? Are you still in Kyiv or somewhere else?

Oleksandr Bornyakov: I’m in Ukraine, but not in Kyiv. This is really tough, and so far we are safe. But a lot of people from Ukraine are not.

Understood. I’ll get to my questions. What’s been fascinating has been the digital dimension of your resistance efforts. If we can start with some questions on the IT Army, a grassroots, crowdsourced group of hackers that are taking down lots of Russian sites and wreaking havoc. Federov endorsed it, promoted it on Twitter. It’s got about 260,000 members now (edit: now 270,000+) in its Telegram group. What connection does it have to the government?

They are volunteers just returning the call of the minister. We don’t know them really. And there are no, like, leaders doing coordination on personnel level. It’s just a huge group of people. And I think there are not just individuals there. There are also organizations. Even the Russians said that the power [the IT Army] has is equal to what only three countries in this world have — the USA, China and Russia. So their combined efforts are equal to the biggest state cyber defense groups.

You mean in terms of how much they’ve been taking down?

Yeah, how much harm they can do.

Do you coordinate anything with them in terms of where they’re targeting their energies?

We don’t communicate on the person-to-person level with any one specific person or group, we just put a task into a room, and they execute it. Just a couple of minutes after, some infrastructures go down. Any infrastructure that we ask them to, they destroy it.

Have they been involved at all in the other side of what that means, which is securing things, given that Russia is trying to attack anything aligned with Ukraine’s interest in the most aggressive way right now, on the ground and in cyberspace.

The war didn’t start four days ago. It’s been going on for eight years. Russia was attacking us all of those years. I mean, on a cybersecurity level, on the internet. So, through those years, we developed a really advanced cyber defense system. So maybe — well, I know — they have been trying to attack us. But with no success. Cyberdefense is being taken care of by a different group of people. To defend, we need to give them access to restricted systems. We can’t give access to just anyone and the IT Army is a public group. It could be anyone. So the defense is completely on the shoulders of a different group of people.

Do you have a wider strategy for the IT Army? 

Well, I can’t really talk about strategy since I know you will publish this. But I can give you sort of an answer. The thing is that we were under attack, for all these years, online. And we never fought back. We just defended ourselves. So this is, for the first time, us trying to show them how we feel when infrastructure is being attacked, when you can’t just use your cards or government services and everything. So so this is the answer.

Let me ask you something else about the IT Army and how they’re coordinating. What’s interesting to me is that it’s in their favor to be public and exposed, about showing their size and their impact. But there are other aspects to consider, such as the claims that Telegram is not so secure, claims it can be censored, and that Russia has control over it. How much of that is a concern for you? 

Well, we actually use  different messengers. But, Telegram is, like… [laughs] it’s a lot of Telegram use. But at the same time, we use almost all of the messaging apps, actually. I don’t have any preference. Other people from our team also communicate using different messaging apps. It’s gonna be really hard to take us down from this perspective.

What about other communications channels? How are they holding up?

The connections are working. There are no electronics impacted yet. They hit one of the stations but it’s just one in a big city. There are a lot of others. But I think they will try to disrupt connections. They didn’t do this in the first place because I think they thought that this would be faster and easier, they would just run through the city, stop in the main square and just celebrate. That’s why they didn’t touch any infrastructure in the first place. But then the Russians realized they are not welcome here. They are occupying territory. So after like almost a week, they started to destroy our infrastructure, hit civilian objectives, kill civilian people.

How does Elon Musk’s Starlink expansion fit into your communications plans? 

Listen, I can’t give you like all the plans. But yeah, there are multiple levels of backups and… just plans, of course. And if we had no contingency plans, we would already be dead. You have no idea how many attacks they’ve tried to push on us in cyberspace. So yeah, our infrastructure is working and it’s fine. It’s not just a matter of hitting a server and it’s down.

Some of your international messaging has been really effective, very direct, in terms of how you have appealed to others to do their part in helping. One of the latest has been asking ICANN to “revoke permanently or temporarily” Russia’s top level country domain name, shutting down DNS, revoking TLS certificates, all of that. How plausible do you think that’s going to be? And have you heard back from them?

We haven’t heard back from ICANN. I’m not sure what actions they will take or should take. But I’m sure that if organizations, or people, share common humanitarian values, if you don’t stand up, it’s the world that will be impacted. It’s not going to stop here. Putin’s completely out of his mind. And he’s going to push harder. He’s pushing the limits, if you see what he’s been doing for the last decade. And I think he understands the language of power. So my position is that we just need to fight back as in, push as hard as we can. Otherwise, I don’t know, maybe it will eventually go as far as nuclear weapons. But his country has to feel that there are other ways to solve problems, not only war.

So you’re reaching out for international collaboration with some organizations and at a grassroots level. Are you also coordinating with, let’s say, the U.S. or any other, any other states in terms of cyberdefense?

I think there’s a lot of coordination.

[He separately gave a lot of credit to other countries, singling out the U.S. and U.K., for their support, but wouldn’t get into any specifics.]

Let me talk to you a little bit about cryptocurrency. Ukraine this past weekend tweeted out wallet addresses and it looks like millions in different currencies have poured in. Who’s actually running those wallets for, on behalf of, the Ukraine government?

Well, the fund that we manage is being run by a Ukrainian crypto exchange. So this is a partnership, like a public-private partnership. In order to make things faster, we just secured a partnership with one certain exchange. We need to be sure that monies are secured, so no one can reach them. And of course, we need fast exchange and fast transfers. So it’s not just government, but we have control over those accounts. Most of them multi-signature accounts. So if you want to use them, you have to get at least like three signatures of people. [Bornyakov is one of those signatories for some but not all of the accounts.]

Kuna is the exchange that you’re working with. So that is the relationship that you’ve secured with the crypto exchange, and they’re helping you convert crypto assets to fiat?

Yes. That is right. Mostly.

Got it. And which currencies are you guys working in and which fiat are you converting to?

We operate in mostly Bitcoin, Ethereum and Tether but we also got a huge donation of $5 million in Polkadot. A lot of people want to donate in other currencies, so we are know working on additional crypto wallets. For fiat, I think it is mostly U.S. dollar, and euro.

Have you been extracting the money yet? Or are you still waiting to use it?

Half of the money is already spent on some equipment — I can’t tell you what — and today we also had a huge purchase. We are spending it. We work with the Minister of Defense too, so it’s not just Kuna and us, it’s also the Ministry of Defense involved. So basically, we we understand the needs and they help us with logistics. Once this is finished, we are going to give a full transparency report to everyone. [Separately Kuna has told us that equipment purchases have included drones and other supplementary equipment.]

How much of the money has been spent so far? And how much has been raised so far?

About $25 million has been raised so far, and I think we have spent like $14 million. [Edit: the day after we published this, another source, not the Ukrainian government, estimated the total at $50 million.]

Why did you guys choose to do crypto donations rather than some other some other non-crypto route? There are lots of fundraising routes out there.

Well, maybe you’re not aware of this, but National Bank of Ukraine ran the first huge national campaign earlier, before this, and specifically they are raising money mostly in fiat currencies and cards. So the work is being done in parallel. It’s not just crypto. There are a number of funds. Some of them are focused on the humanitarian aid, some of them just on military. Some are there to support government operations. So I don’t know, the combined effort of different institutions, I think, has raised $100 million.

This is probably more of a sidenote, but I wanted to ask about Diia City, the tech city project you were overseeing. I’m guessing it has taken a bit of a backseat at the moment.

At this point, yes, a backseat. We started relatively great. There were hundreds of companies, including huge enterprises, international companies going in, but unfortunately, the Russian invasion has killed this. Maybe we could say it’s been postponed. But right now, companies are just evacuating most of their personnel.

Some people are staying and helping with the effort from Ukraine, but so many have left. It’s just such a shame.

I agree. It’s just, it’s unbelievable, what’s happened. We never would have imagined such a tragedy on our territory. But we’re going to rebuild eventually. And of course, we think we can work this out. But it’s going to be very hard.

(文:Ingrid Lunden、翻訳:sako)

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