マスク氏、ウクライナでの「Starlink」利用に注意喚起–ロシアの標的になるおそれ
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ロシア軍によるウクライナ侵攻でインターネット接続の遮断が生じる中、SpaceXの最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏は、同社の衛星インターネットサービス「Starlink」をウクライナで利用できるようにするため、通信用機器を数日前に送ったが、現地の人々に「注意して使ってほしい」と注意を呼びかけている。Starlinkは非ロシア系の通信システムであるため、継続中のロシアによる攻撃で標的にされる可能性が「高い」からだという。
Musk氏は利用者に対し、Starlinkは必要なときにのみ電源を入れ、できるだけ人がいる場所から離れた所にアンテナを設置するよう助言した。また、アンテナが見えないようにカモフラージュすることも提案している。
サイバーセキュリティの専門家からも、衛星通信システムは利用者を危険にさらすおそれがあると警告する声が出ている。特にロシアは衛星について豊富な経験を持つからだ。
トロント大学のセキュリティ研究所Citizen Labの上級研究員John Scott-Railton氏はTwitterで、「#Putinが#Ukraineの制空権を手に入れれば、利用者のアップリンク通信は空爆の目印になる」と指摘している。
米国家偵察局(NRO)のChristopher Scolese局長は先ごろ、ロシア軍は衛星を標的にすることで、衛星を利用したインターネットトラフィック、通信、GPSサービスを妨害できるとして警戒を呼びかけた。ロシアは必要と見なせば戦争を宇宙にまで拡大するだろうと同氏は述べている。