第4回:ビジネスに「第3の選択」をもたらす「メタバース3.0」の活用事例

今回は「第4回:ビジネスに「第3の選択」をもたらす「メタバース3.0」の活用事例」についてご紹介します。

関連ワード (メタバースの今と未来、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ビジネス系メディアで「メタバース」という用語を目にする機会は急速に増えていますが、「よし、我が社もメタバースを導入しよう」と何らかの取り組みを始めている企業の割合は、日本ではまだそれほど多くないかもしれません。

 しかし、現実世界で行っている企業活動の中には、メタバース空間で実施する方が望ましいと思われるものが意外と多いのです。また、企業活動の本質や存在意義を改めて考えるためにも、メタバース化を検討すること自体が極めて効果的なのです。

 今回は、事業の在り方から従業員の働き方までさまざまな局面を取り上げて、企業がメタバースを活用するためのヒントをお届けします。

 「顧客対応に当たって、物理的な窓口は本当に必要なのか」「会議を開催する時、全員が同じ場所に集まる必要があるのか」――。既存のコミュニケーションの在り方が問われたコロナ禍で、私たちはこのような問いに何度も向き合うことになりました。その過程では、「意外とリモートでもやっていけそうだ」と気づく場面もあったでしょう。一方で、「やはり対面のほうが望ましい」と感じることも多かったのではないでしょうか。

 感染が拡大するとリモートワークを原則とし、感染が収束するとオフィス出社に回帰する企業も目立ちます。従業員がリモートワークの継続を望んでいるのは分かっているが、業務遂行を考えると出社してほしい――。このような葛藤にさいなまれるリーダーは少なくないはずです。

 コロナ禍でオンライン化が進むかと思いきや、社会全体を見ると「リアルかオンラのインか」を天秤にかけて選択しかねているのが現状と言えるかもしれません。

 そんな葛藤を解消してくれそうなのが、メタバースです。ここ最近の目覚ましい技術革新により、現在のメタバースでは、ほとんど現実と変わらないコミュニケーション体験が可能になっています。嗅覚と触覚を使う体験だけは未実現ですが、いずれメタバース空間で触覚・嗅覚もつかさどれるようになるだろうと考えられています。

 現実におけるコミュニケーション体験の大半がメタバースでもできるということは、言い換えれば、ほとんど全ての企業活動がメタバース化できるということです。

 「自社の事業はメタバースとは無縁だ」と思い込んでいる方もいるかもしれませんが、あらゆる先入観を捨てて、一度考えてみてください。日々の企業活動のコミュニケーションで、メタバースに置き換えられないものは、それほど多いでしょうか。

 例えば、リモートワークで消えてしまった雑談の文化も、現実に限りなく近いバーチャルオフィスに出社できるようになれば復活するでしょう。店舗窓口をなくしてお互いの表情が見えなくなった結果、スムーズなやりとりが難しくなっていたカスタマーサポートも、アバター同士が対面できる環境があれば、柔軟で建設的なコミュニケーションの場に生まれ変わるかもしれません。

 いわばメタバースはコミュニケーションロスを解決する3次元のコミュニティー空間。オンライン化の進行に期待している人にはもちろんですが、「オンライン化で失われるものがある」と嘆く人にも、ぜひ活用してほしい概念なのです。

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