第3回サイバー攻撃のリスク補償は堅牢なデータ保護戦略が鍵

今回は「第3回サイバー攻撃のリスク補償は堅牢なデータ保護戦略が鍵」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ランサムウェアやサイバー攻撃に対峙(たいじ)する時に、データ保護の重要性が見直されています。Veeam Softwareのデータ保護の動向を調査した最新レポート「2023 データプロテクションレポート」では、日本企業の84%が2022年に少なくとも1回以上の攻撃を、30%の企業が4回以上の攻撃を経験したと回答しています。生成AIの登場により、一段と複雑さを増すサイバーリスクは避けられない現実であり、最新のサイバーセキュリティとデータ保護対策の見直しと構築が急務です。企業は、データ侵害やセキュリティインシデントといった避けられない事態に直面した時のために、十分に備える必要があります。

 サイバー保険は、サイバーリスクに対するリスク管理の一形態として機能し、サイバー攻撃による損失の軽減と、サイバー攻撃への耐性を構築する上で重要な役割を果たします。本連載で繰り返しご説明しているように、サイバー保険は、サイバー攻撃から回復しようとする企業を補完するものであり、それ自体がサイバー攻撃から回復する手段ではなく、全体のデータ保護戦略の要素の一つとして組み込むことがポイントです。この第3回の記事では、第1回に続きVeeam Softwareの製品戦略担当シニアディレクターを務めるRick Vanoverと共に、サイバー保険を活用するメリットやセキュリティ戦略に組み込む際に留意すべき点について考察していきます。

 サイバー保険は、データ漏えい、ランサムウェア、そのほかのサイバーセキュリティインシデントに関連する損害コストの全て、または一部を補償してくれます。インシデントの調査、復旧および修復にかかるコストを補填(ほてん)するのに役立ちます。保険は、サイバー攻撃から回復するのを支援するだけでなく、より包括的なデータ保護計画を策定するよう企業に促すことにも働くことで、侵害が発生する前からデータを保護することに役立ちます。これはデータ漏えいやサイバー攻撃に関連する多くの経済的影響を軽減でき、サイバー攻撃に直面した場合に企業が正常に回復することを助ける鍵になります。

 サイバーの脅威がますます巧妙化するにしたがって、企業の規模や業界に関係なく、全ての企業がサイバー攻撃を受けるリスクに直面しています。そのため、サイバー保険を通じてサイバー攻撃に対する直接的な金銭的影響を和らげることは重要です。しかし、企業が早急に取り組むべき事柄は、サイバー保険が必要かどうかではなく、どの程度の保険料で、どのような形態のサイバーインシデントに対応するかということです。

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