三菱地所と千代田区、「災害ダッシュボード」で帰宅困難者向けの情報を発信
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三菱地所は2月7日、都内・丸の内エリア(千代田区大手町・丸の内・有楽町)における防災の取り組みとして、千代田区と共に「災害ダッシュボード」を社会実装したと発表した。両者は1月16日に「大手町・丸の内・有楽町地区都市再生安全確保計画に基づく災害ダッシュボードの活用に係る協定書」を締結しており、今後、発災時を想定した訓練や新機能の導入を検討していくという。
災害ダッシュボードは、三菱地所が提供する災害時の情報共有や避難者・帰宅困難者向けの情報の収集や発信を行う連携プラットフォーム「災害ダッシュボードBeta」をベースにしている。丸の内エリアに情報を提供するため、デジタルサイネージにテレビ放送や地域情報を配信したり、帰宅困難者等一時受入施設の混雑状況をリアルタイムに提供したりする。
同連携協定で千代田区は、帰宅困難者等一時受入施設のビル事業者や鉄道事業者と連携し、発災時に災害ダッシュボードを運用してデジタルサイネージや駅施設でリアルタイムに情報を提供する。三菱地所は災害ダッシュボードの管理と保守を担うという。
2月7日から実装する災害ダッシュボードの機能は、「デジタルサイネージ版」「デジタルマップ版」「ウェブ版」「施設満空情報管理」。同機能の提供に向けて、千代田区が展開している「災害時退避場所案内図」(PDF)を基に、帰宅困難者等一時受入施設と千代田区の災害対策本部からのメッセージを掲載したデジタルマップを開発した。
デジタルサイネージ版では、丸の内エリアにある約100台のデジタルサイネージに、災害時に放送する公共放送を分割して、デジタルマップや鉄道や行政機関などの「X」(旧Twitter)情報をハイブリッド放送する。デジタルマップ版では、駅や施設、デジタルサイネージにQRコードを掲出し、東京駅周辺の災害時退避場所や帰宅困難者等一時受入施設の開設状況などを示す。
ウェブ版では、公共放送(英語版)とデジタルマップや鉄道、行政機関の情報をPCでダイレクトに操作する。施設満空情報管理では、千代田区からIDを付与された帰宅困難者等一時受入施設の事業者が、施設の開設・満空状況を発信できる。
三菱地所は災害ダッシュボードの実装について、丸の内エリアにおける帰宅困難者に対して情報提供するDXとして、避難者が自ら避難・移動先を選択することで、避難者の過度な集中を避けて平準化を狙うものだとしている。同社は、丸の内エリアの15棟で千代田区と帰宅困難者等一時受入施設の協定、医療機関と医療連携の協定を締結しており、さらなる災害対策ニーズとソリューションとして、災害ダッシュボードの次期新機能の検討や実証を続けながら、千代田区と連携して推進していくという。