「CRM+AI+データ+信頼」で新しい未来を築く–セールスフォース・ジャパン
今回は「「CRM+AI+データ+信頼」で新しい未来を築く–セールスフォース・ジャパン」についてご紹介します。
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セールスフォース・ジャパンは、2025年度のパートナービジネス戦略に関するプレス向け説明会を開催した。
説明を行った専務執行役員 アライアンス事業統括本部 統括本部長の浦野敦資氏はまず、2023年度のパートナービジネスの振り返りとして、具体的な成長率や数字については公開できないとしたものの、「地方/地域でのビジネスは前年を上回る成長率」「国産の独立系ソフトウェアベンダー(ISV)アプリの成長が目覚ましく、新しいアプリが40以上誕生」「パートナーの認定資格者数が前年度比34%成長。国内で約1万7000人に」といった成果を紹介し、「パートナー企業とのビジネスは順調に成長している」とした。
次に、浦野氏は成長市場として昨今急激に注目が高まっているAI市場を挙げた。同氏は調査会社による市場予測で「AIの国内市場規模は2022~2027年の年間平均成長率が23%で推移、2027年に1兆1035億円に」といった数字を紹介した。
さらに「2022~2028年には、Salesforceエコノミー全体で21兆円以上の事業収益が新たに創出される見込みで、Salesforceのお客さまおよびパートナーエコシステムによって50万人の雇用が創出されることも見込まれている」とし、「数十年前に登場したAIがこの12カ月で爆発的に普及したことで、生産性や顧客体験が一変しただけでなく、あらゆる規模の企業に新たな経済的価値をもたらすことになる。このAI革命の波を全てのお客さまが乗りこなすお手伝いをパートナー企業と進めることで、Saleforceとパートナー企業、並びにお客さま企業にとって大きな成長機会になる」とその影響の大きさを語った。
さらに浦野氏は、AI市場における同社の強みとして信頼できるデータを保持していることを強調した。同氏は「ビジネスに使えるAIは信頼できるデータを必要としている」と指摘。企業が保有するデータは現状分断状態にあり、AI活用の障害となっているとした上で、同社の「Einstein 1」で分断されたデータを統合し、「データの価値を解き放ち、ビジネスのためのAIを実現する」と語った。
こうした市場動向を踏まえ、同氏は2024年度のパートナービジネス戦略を「データ+AI+CRM+信頼で今後の成長を加速」とし、「パートナー企業のビジネス拡大」「エコシステムの強化」の2つの柱を軸に活動していくとした。
パートナー企業のビジネス拡大では、「新規顧客の開拓」「Customer360の提案/販売強化」に取り組む。具体的な施策の中で新たな取り組みとして紹介されたのが「アウトソーシングパートナーシップの本格展開」で、新しいパートナーシップモデルとして「アウトソーシングサービスプロバイダー(OSP)パートナーシップ」を国内で本格展開し、「AIを含む最先端ITを活用したアウトソーシングの高付加価値化を支援していく」もの。グローバルで先行して開始されており、大きな成果が上がっているプログラムを国内に導入する形となる。
従来のパートナーシップモデルではSalesforceのライセンスはユーザー企業が保有し、パートナー企業はサービス提供およびアプリ開発を担当していたが、OSPパートナーシップではパートナー企業がSalesforceのライセンスを運用する形となり、「単にSalesforce製品を使ったBPOビジネスではなく、パートナー企業が持つ業界/業務への専門知識を掛け合わせたas-a-Seviceモデルとしての提供を実現可能にするともに、アウトソーサーの生産性と品質の向上を実現し、売り上げと利益率を最大化するというもの」だという。
エコシステムの強化では、新たな取り組みとして「認定資格者の増加に向けたAIスキル習得支援」「AppExchangeパートナー向けAIアプリ開発支援」を行う。認定資格者数は2024年度に2万人まで増加することを見込んでいるそうだが、その10%に相当する2000人がAI関連の認定資格者になることを見込んでいるといい、「人数を増やすことはもちろん、習熟度やスキルと言った質の面でも信頼できる技術者の育成に注力していく」という。
具体的な施策として、AI学習コンテンツの提供も開始されている。また、AIアプリ開発支援では「世界最大級のSaaSマーケットプレイスである当社のAppExchange向けに、アプリを開発するパートナーが品質の高いAIプロダクトを生産性高く開発するための環境を順次整えており、AIアプリの民主化を実現したいと考えている」とした。具体的な目標としては「グローバルのタイトル数の10%を日本市場から輩出したい」という。
AI関連の技術者/エンジニアの不足が指摘される中、同社の取り組みは国内の技術者/エンジニアの多くを抱えるパートナー企業各社にとって強力な支援策となりそうだ。