セゾン情報、商品マスター登録を自動化–資生堂ジャパンでは作業時間が約8割減
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セゾン情報システムズは2月22日、企業間マスターデータ連携ソリューション「HULFT Master Entry Service」の提供を開始すると発表した。同ソリューションは、企業のマスターデータを取引先のシステムに合わせて変換し、商品マスター作成作業の負荷を軽減する。その結果、データの正確性向上や販売までの期間短縮も期待される。
旧西武流通グループの情報システム部門として設立され、小売企業のシステム開発/運用を中心に行う同社は、化粧品会社が自社の商品を百貨店などの外部電子商取引(EC)サイトに掲載する際、煩雑な商品マスター(商品名や価格などのデータ)の登録作業があることに着目した。
商品マスターの登録では、ECサイトごとに手作業でフォーマットを作成する必要がある。これにより、誤表記や記入漏れが発生し、担当者はECサイトの運営側からの問い合わせに対応することも求められる。加えてECサイトの普及に伴い、企業はサイトや取扱商品の種類を増やす傾向があり、担当者の負荷は増大しているという。今回提供されるHULFT Master Entry Serviceでは、商品マスターの登録作業を自動化し、企業が抱える課題の解決を図る。
同ソリューションでは、企業がECサイトに登録したい商品情報を共有すると、自動で編集してECサイト共通のレイアウトを作成する。そして、各ECサイトのフォーマットに合わせてデータを変換し、担当者がECサイトの運営側にメールで送って完了する(図1)。セゾン情報システムズと顧客企業間における商品情報の共有にはクラウドストレージ「Box」の活用を想定しており、翌朝にはECサイトごとのファイルが出来上がっているという。
同社は2021年7~9月、資生堂の販売会社である資生堂ジャパンと概念実証(PoC)を実施。資生堂ジャパンが過去に販売した商品のデータを基に、百貨店11社のECサイトに対応したフォーマットへ変換できると実証した。その結果、作業時間は約12時間から約2.6時間になり、約8割削減された。
同日に開催された説明会に登壇したセゾン情報システムズ 流通ITサービス ビジネスユニット エンタープライズサービス2部 部長の尾﨑宏和氏は「作業時間の短縮により、登録を行う営業担当者の負担が軽減し、主要な業務へ注力することにつながる」と述べた。
同サービスの税別価格は、初期費用が無料、月額利用料が5万円から。まずは化粧品ブランドを扱う企業に提供し、将来的には化粧品以外の小売業や製造業、卸売業にも展開することを予定している。