ローカル環境を汚さない構築ツール「Devbox」をクラウドですぐ使える「Devbox Cloud」β公開。ローカルでのファイル編集がクラウドに自動同期
今回は「ローカル環境を汚さない構築ツール「Devbox」をクラウドですぐ使える「Devbox Cloud」β公開。ローカルでのファイル編集がクラウドに自動同期」についてご紹介します。
関連ワード (仮想化技術、共有、既存等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Linux環境上に独立した開発環境を簡単に構築できるオープンソースのツール「Devbox」の開発元であるJetpack.io社は、Devboxをクラウド上ですぐ利用できるクラウドサービス「Devbox Cloud」を2月1日に発表しています。
If you’ve been looking for a fresh take on Cloud Development environments; check out Devbox Cloud which we’re announcing today (https://t.co/eh2Laas2bu)
Easily spin up low latency virtual machines on the edge and use any code editor you want.
— Jetpack.io (@jetpack_io) February 1, 2023
Devboxには主に3つの利点があります(ちなみにマイクロソフトによる仮想化された開発環境の「Dev box」とは名前は似ていますが別のものです)。
1つは、Linux環境の上に分離独立した開発環境を構築できる点です。
Devboxは、既存のLinux環境に対して非破壊的にパッケージを適用する機能を備える「Nix」と呼ばれるパッケージマネジメントツールを採用しています。
これによりユーザーが利用する既存の環境とは独立した分離環境上に、PythonやNginxといった開発に必要なツール群をインストール可能です。既存の利用環境を汚すことはなく、Devboxのシェルを終了させれば元の環境に戻ります。
OS上で環境を分離する仕組みとしてはDockerコンテナが非常に一般的ですが、Devboxは仮想化技術を用いておらずオーバーヘッドがない点が2つ目の特徴と言えます。
3つ目の利点は、Devboxの環境を「devbox.json」ファイルで定義できることです。マシンなどが変わっても「devbox.json」ファイルがあればすぐに同じ環境を再現できます。
このDevboxをクラウド上ですぐ使えるようにしたのが、今回オープンベータとなった「Devbox Cloud」です。
ローカルで好きなエディタを使いファイル編集、クラウドとファイル同期
Devbox Cloudは、クラウド上でDevboxの利点である、オーバーヘッドのない高速な開発環境をクラウド上ですぐに利用できるサービスです。
「devbox.json」ファイルによりローカルでのDevboxと同じ環境を簡単に構成できます。
Devbox Cloudの最大の特徴は、手元のローカルマシンとDevbox Cloudのファイルを自動的に同期する機能を備えていることです。これによりローカルマシンで好きなコードエディタを使ってファイルを編集することができ、その編集結果はすぐにDevbox Cloudに反映され、テストや実行が可能です。
もう1つのDevbox Cloudの特徴は、Devbox Cloudの仮想マシンは自動的にユーザーに最も近いロケーションのデータセンター上で起動することで、操作のレイテンシを小さくしている点です。
Devbox Cloudは、世界中の約40箇所にエッジデータセンターを展開するFly.ioの仮想マシンであるFly Machines上に構築されます(東京にもデータセンターが展開されています)。これによりSSHで接続したときのレスポンスも高速だとしています。
Jetpack.ioはDevbox Cloudの展開により、どの環境でも利用可能なポータブルかつロックインのない開発環境を構築できるとしています。
オープンベータのあいだはDevbox Cloudの利用料は無料。利用できる仮想マシンのスペックは、CPUが1 Core(共有)、1GBメモリ、8GB SSDとなっています。