マツモトプレシジョン、カーボンフットプリント管理ツールを活用–自社製品の環境価値を向上
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精密機械部品のマツモトプレシジョンは、SAPジャパンが提供するカーボンフットプリント管理ツール「SAP Sustainability Footprint Management」を採用した。同社の取引先に向けて製品単位での二酸化炭素(CO2)排出量の情報を提供する。これにより、製品の付加価値を高め、他社製品との差別化を図る。ソリューション導入とCO2排出量の算定業務についてはアクセンチュアが支援した。
マツモトプレシジョンは、福島県喜多方市に本社を構える精密機械部品加工会社。今回の導入で、既に活用している「SAP S/4HANA」が持つ製品別の製造実績情報を基にCO2排出量を計算できるようになった。これまでは工場単位でのCO2排出量の可視化には取り組んでいたが、製品別には可視化できていなかった。
SAP Sustainability Footprint Managementは、企業および製品のカーボンフットプリントを一括して計算できるソリューション。サプライヤーデータと既存のビジネスデータを統合した計算により、カーボンフットプリントの大規模な全体像を迅速に把握し、スコープ1、2、3の透明性をサポートする。SAP S/4HANA Cloud、サプライヤー、設備のエネルギーフローからのデータを自動的に統合することで、カーボンフットプリントを記録する。
マツモトプレシジョンは、SAPジャパンとアクセンチュアが推進する中小製造業の生産性向上を支援する共通業務システムプラットフォーム「コネクテッド マニファクチャリング エンタープライゼス(CMEs)」の初のユーザーになる。CMEsは、中小製造業の業務システムを共通化したクラウドサービスで、SAPの統合基幹業務システム(ERP)であるSAP S/4HANAをベースにアクセンチュアが開発した各種テンプレートで構成される地域共通ERPプラットフォームである。
同社はCMEsを活用し、自社の業務プロセスの標準化を実施した。これにより、決算の早期化や単品別個別原価計算が可能となり、生産性を約30%向上したという。