AIにとってデータは最も重要な要素–デルが企業のAI活用を支援する3つの柱

今回は「AIにとってデータは最も重要な要素–デルが企業のAI活用を支援する3つの柱」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Dell Technologiesのアジア太平洋および日本(APJ)地域で非構造化データソリューション(UDS)担当ジェネラルマネージャーを務めるSaravanan Krishnan氏は、「AIに対応したデータプラットフォームでイノベーションを迅速に推進する」と強調する。同社のUDS事業の最新動向や注力領域について聞いた。

 同氏はまず、「AIにとってデータは最も重要な要素である」と指摘。その上で、世界の全てのデータ量は2025年までに175ゼタバイト以上になるという予測や、世界のデータの90%は非構造化データで構成されるとの試算を示した。

 その一方で、企業がAIを有効活用するには、分断されたデータセット、データのアクセス性と品質の問題、システムのスケーラビリティーとパフォーマンス、法規制への対応、セキュリティの脅威やランサムウェアのリスク、コストの増加、AI技術に関するスキル不足、などさまざまな課題がある。

 Dellでは、「データ管理」「AI-最適化インフラストラクチャー」「未来への支援」という3本の柱でこれらの課題に対応していく、とKrishnan氏は話す。

 データ管理では、「データの準備から戦略、開発に至るまで、AIの取り組みのあらゆる段階で企業を支援するAI専門から成る完全なチームで、AIライフサイクル全体でより迅速な成果を推進する」とKrishnan氏はアピールする。また、Sutarburst、Databricks、Snowflake、Teradataなど、データ領域におけるオープンなエコシステムを構築している点も同社の強みとして挙げた。

 2つ目のAI-最適化インフラストラクチャーでは、「データセットが拡大するにつれて無制限に拡張可能で、ストリーミングの読み取りと書き込み能力を最大2倍に高め、GPUの利用効率を最大化する」(Krishnan氏)という。製品設計の段階からセキュリティが考慮されており、ビジネスにとって最もコスト効率の良い運用を実現するための効果的なストレージソリューションを提供するほか、エッジ、コア、クラウドを含むデータ資産全体をAIで活用するためマルチクラウド環境にも対応する。

 未来への支援については、「『Dell APEX』の使用で二酸化炭素排出量を削減し、廃棄物を削減しながらエネルギー効率を最大化することで、ワット当たりのパフォーマンスを最大40%向上する」といい、サステナブル(持続可能)なAIの活用を推進していくとした。

 直近では、スケールアウト型ファイルストレージ「Dell PowerScale」が、AIデータセンター基盤「NVIDIA DGX SuperPOD」向けとして初の検証済みイーサネットストレージソリューションとして発表されている。「AIの導入を迅速化し、簡素化する検証済みの設計であり、AIの青写真(ブループリント)になる製品だ」(Krishnan氏)

 企業のAI戦略を支援するソリューションとしてもう1つ紹介されたのが「Dell Data Lakehouse」になる。これは、同社のAI-最適化インフラストラクチャーとフルスタックソフトウェアスイートを基盤に構築された検証済みのアプライアンスという。Starburstの技術を活用した「Dell Data Analytics Engine」やKubernetesベースの「Dell Lakehouse System Software」に、スケールアウト型のコンピュートやオブジェクトストレージで構成される。

 Krishnan氏によると、レーシングチームのMcLaren Racingは、データを活用したイノベーションで新しい自動車部品の設計と製造にかかる時間を90%削減し、17分ごとに新しい車のプロトタイプを作成できるようになったという。週末のレース時には最大5000万回の空力シミュレーションとシステムシミュレーションが可能になったほか、300個以上の車載センサーから10万個以上のパラメーターをリアルタイムにデータ分析し、車両のパフォーマンス向上に役立てているという。

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